Saturday, December 23, 2006

[廈門・199日] 湯圓

昨日は冬至、こちら中国でこの日に何かする習慣があるかどうかは知らなかったのであります。出勤してみると、一人の秘書嬢がやってきました。「アイヤ!忘れた!湯圓もってくるの!」と一言。聞いてみますと、このあたりでは冬至に湯圓 [ tang1yuan2 ] を食する習慣がまだ残っているのだそうです。日本と同じであります。湯圓は中にあんこの入った餅米でつくる丸いお団子を、煮汁に浮かしたものであります。煮汁にはお砂糖をたっぷり入れるのです。

あんこは花生 [ hua1sheng1 落花生 ] か芝麻 [ zhi1ma5 胡麻 ] が一般的らしい。あやかりたいものでしたが残念なことでした。

退勤、家に戻り、一人夜食をどうしようか、面倒くさいものだ、トーストにベーコンで誤魔化すか、なぞ考えておりましたところ、扉の外から声がします。「ジジ!ジジ!」。玄関には早く扉を開けろとうるさくわめく元秘書が、買い物袋を抱えて立っておりました。我が元秘書は実に気がつく、面倒見がいい、献身的なのであります。

元秘書、「今日実家のカーサンに電話したら、冬至には湯圓を食しなさいと言われたの。だからジジに食べさせようと買ってきたよ」。早速手料理と、食後に湯圓を手際よくつくってくれました。湯圓の中身は芝麻であります。冬至に湯圓、薄ら寒い廈門の冬を食しました。

厨房であれを洗えこれを用意しろと指図されるままにしていると、窓の外から奇っ怪な声が伝わってきました。暗い窓先を覗いてみると、すぐ上の階のバルコニーから、孫を抱えたバーさんが、下で湯圓を調理している様を孫に見せていたのであります。バーさんは湯圓を孫に与えたのでありましょうか。

[ 写真: 湯圓を口にしようとしている元秘書。湯が多すぎ、甘さが足りなかったのは残念。 ]

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