気がついてみれば今の住まいに移り住んで明日でちょうど半年、住めば都の快適生活が続いておるのです。廈門市の中心とは一寸はずれた、湖畔に近い高層マンション群と戸建ての住宅群があったりする。外国人も多ければその外国人を目当ての乞食も多い。洒落たイタメシ屋があったり珈琲ショップが連なっていたり、その一方で一本大通りから中に入れば市場があって、小さな食い物屋とか自転車や靴の修理店とか身の回りを面倒みてくれている便利な店も多い。適当に賑やかで適当に閑静で、中国の他の地ではなかなか得られそうにない場所なのであります。
我が家は、以前紹介したように30坪に二寝室二浴室、床は真っ白な大理石、壁は部屋ごとに色が異なり、かといってうるさい感じのしない清楚な仕上がりなのです。先日、日本の知人がどんな部屋に住んでいるのかと聞いてきたので、何も物が置いていない部屋の写真を送ったところ、何もないという部屋もきれいな物ですね?と疑問符付きの返事が届いた。何もないのは半年という時間もあるだろうし、しがらみのない生活が影響しているのかもしれません。しがらみがなければ物に執着もしない、できたら死に際には何もなくなっているのが一番いいのではないかなぞと思っている次第であります。
場所柄、私と時期を同じくしてやってきた連中の中では一番部屋代が高い。それでも月4000元というのは日本円で約六万円。連中の中には、私の家に居候し続けたり、ボスの家にそれこそずーっと居続けている者もおります。彼らは実にケチなのです。ケチというより、戻るときには大金を懐に戻りたい、そう思っているようです。生活を楽しみながら仕事をする、建築家にはなくてはならない要素であります。そんな考えは彼らには全くないのです。これではいい物できないはずです。
[ 写真: この地図はわが家の界わいを中心に撮影したものであります。 ]
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