Monday, December 18, 2006

[廈門・194日] だらしのない猫

一瞬日本に戻った際の我が愛猫の寝姿。相変わらずだらしのない格好で惰眠している。こいつは人見知りをする。半年ぶりに顔を合わせると、そそくさと縁の下に逃げ込んでしまった。いっときを過ぎると、他の猫たちが私の周りで和んでいるのを見てか、彼もここに加わってきた。いつまでたっても人見知りが抜けない。翌日にはこれこの通り、縁側のライティングビューローで私がいようが我関せずとこの姿。あきれるやら微笑ましいやら。

廈門のマンション、脇に馬祖廟と池がある。ここに野良猫が住み着いていて、真夜中なにやら泣き叫んでおり、ときにうるさくてしょうがない。それに愛想がない。近づいても一定の距離を保ち、決して人様に柔肌を触らせようとしない。一度誰か住民が餌を与えているところに出くわした。このときだけは彼か彼女か、なでなでしても餌場から離れようとしない。久しぶりに感じた柔肌である。しかし所詮都会猫、人様との付き合いの要領を心得ていて、千葉の片田舎の猫のように野性味にほど遠い。やはり私は田舎の猫が好きだ。

廈門はきっと中国の他の地と違って裕福な層が厚いのだろう、日曜日の昼下がり、湖畔で犬と散歩をしたり、戯れている姿をよく目にする。それに湖畔のコーヒーショップ脇の路上には、レンジローバーやらボルボやらベーエンベーの7シリーズやら、ここで購入すると目の飛び出るほど高価な車が横付けされていたりする。廈門は特別行政地区なのである。田舎の縁側でだらしなく眠ける猫には相応しくないのだ。一度このあたりの田舎に出かけてだらしのない猫に出逢いたいものである。

[ 写真: 千葉県勝間の片田舎、我が愛する雄猫のだらしない姿である。 ]

No comments: