Thursday, May 31, 2007

[廈門・359日] がらがらぽん

この二日間、二人の幹部と会食をした。台湾人である。一人は会社を離れたいと聞いたから。もう一人は転居を考えているわたしのため、部屋を見せてくれるという。一人は高級日本料理店に案内してくれた。もう一人とは湖南料理を口にした。日本料理店は廈門で名の通った店らしい。台湾人が開いたとのこと。しかし味付けにマヨネーズを多用しているのには閉口した。それに店の従業員が口にする日本語の聞き取りにくいこと。「じらしゃいまぜ」(いらっしゃいませ)、「おねぎゃいじまーず」(おねがいしまーす)。

食事を終え、彼の家に案内された。駅に近い、中庭が広く落ち着いた小区(いわゆる団地)、綺麗な奥さんとかわいらしいお嬢さん二人、奥さんは大の日本びいきらしく、さかんに日本のいいところの話をしてくれる。日本はとても清潔だと、廈門は中国で一番清潔だが、それでも・・・という。うれしいかぎりだ。お嬢さんが通う幼稚園には、日本人が一人、おかげで片言の日本語を話すことができる。小さなマンションに家族四人、ささやかでなぜか落ち着いた雰囲気を醸し出していた。

結局、彼は会社を離れることはないと語った。多くの、官職にある台湾人がみな口をそろえて会社の混乱した運営を指摘する。それほど問題の多い会社なのだ。

湖南料理を食したもう一人、彼はこの会社の混乱した状態を正すため、昨年秋、やってきた。影のボスが直々に仕切っている部門の長だ。企業集団の役員一人一人とインタビューをし、あらかじめ分析したデーターを元に、疑問を投げつけているという。私の属する部門とは、あさって話を聞くことにしているらしい。さてどんな答えを引き出してくるのか、密かに聞くことにしている。場合によっては、会社内部ががらがらぽんされるかもしれない。

当初の目的、部屋の見学。部屋の幅と高さ一杯の開口、内海が眺められる。広く整形な居間。大通りの四つ角という敷地の一角。付近には高級スーパーも、デパートも、いろいろな料理屋も揃っている。町を歩く人間のすがた形も悪くない。早速仲介のオネーさんに電話を入れてもらった。

[ 写真: 部屋に戻り、バルコニーから外を眺めてみる。やはりここは落ち着く。豊富な緑、水べり、適当な車の量、瀟洒な店、上質なお嬢さんたち、集中している銀行・・・。環境を買うのは高くつくものだ。 ]

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