Monday, November 21, 2011

多言語国家の多元文化を容認する姿勢

台湾には公共電視台と いう、日本でいうNHKのようなチャンネルがあります。広告がないので、あってもそれは政府機関から住民向けの案内、たとえば国民年金の手続きはいつまで ですよとか、食中毒が発生しているのでこれこれには注意して何かあったらどこどこまで連絡を、の類です。政党に偏っていることはありません。むしろ公害問 題などの追求はかなり徹底していて、一時期国からの予算凍結という事態にまで なったことがあるそうです。

公視はほかに二つのチャンネルを抱えています。HAKKA TV(客家電視台)と原住民族電視台の運営管理です。予算の少ないHAKKA TVと原視台は番組のすべてを自前で用意できない。そこで公視台が放映する番組を再放送する。

HAKKA TVは昨日、番組に穴が開かないよう公視から借りてきた「那一年曾做錯的事」を放映していました。女優李佳穎の演技が光っていた作品です。ところが彼女意 味不明な言葉を話している。出演者全員が客家語を話している。「那一年曾做錯的事」は国語と台湾語のドラマですが客家電視台で放映するときに客家語に吹き 替えをしていました。

チャンネルが変わると言葉も変わる、いささか厄介で手間がかかるものですね、こちらでは。でもそれだけ多言語国家の多元文化を容認しようとする姿勢がよく分かります。 

[burikineko]

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