廈門滞在一年以上、悦楽を提供する場を訪れたことがなかった。一度は覗いてみたいものだと思っていても、事情通でもなし、誘ってくれる人間もなし。要は周りの人間がケチなのである。ケチが悪いわけではないが、ときにはバカ騒ぎもいいと思うのだが・・・。
ここ数週間で、なぜか急にカラオケとクラブへと足を運んできた。事情通が誘ってくれたのだ。カミさんが里帰りしているときにしか、夜出かけることができない。一挙に店に出かけたのだ。不満解消ではないだろうが、違う世界もまたいいのだと、思っているに違いない。
廈門随一のカラオケ店は、エンターテイメントはここしかないという。それだけ自負しているだけあって、支払いは破格である。外国人といっても、そう易々と出かけられるものでない。そこで、先日はトップランクから一段落とした店に顔を出してきた。ステージあり、ボックスあり、個室あり、と一応揃っている。トップとの違いはスケール。こぢんまりとしている。ステージ上でダンスも歌もあるものの、学芸会の域を出ないが、そこはそこ、雰囲気は出している。なにしろカジュアルなのだ。気軽なのだ。
ホールは天井も低く、設備の配管はむき出し、黒くペイントが塗りたくってあるだけ。大昔、流行の先端は新宿からという時代に登場したディスコに似ている。店の女性もやたらと若く、私についた女性はなんとまだ高校生、十八歳、この九月に卒業予定という有様。ホールのボックスには、手ごろな価格も手伝ってか、若造の姿が目につく。いやほとんどが若造であり、白髪頭のjijiなぞ見当たらない。そういう人間は個室で静かにマイクを握っているのかもしれない。
週末に事情通の家を訪れた。彼が話してくれた。この手の店は、他にもいろいろあって、カラオケの他にも、いわゆるナイトクラブ、それにサウナ、そして茶館でも特別なサービスが行われているという。中国茶をたしなみながら、となりに座った女性との会話を楽しむこともできるのだという。茶館では、トランプあり麻雀ありなぞなぞ、なんでもOKなのだそうだ。
彼はお茶を点て、自分の名前をもじって「クラブリーへようこそ!」と。私はすかさず「女性なしのクラブですねー」。彼即座に答える。「カラオケ店のママに連絡入れてすぐにハケンしてもらいますよー」。続けて、「週末退屈でしたら私に電話ください。誰か行かせますから」。
ここまでくると、私とは全く違う世界だ。知らない世界だけに、味をしめたらハマってしまいそうだ。くわばらくわばら(死語だなー)。
[ 写真: 小型電池で動くリモコンヘリ。ホテルの軽食で食事をしていると、仕事はできないが、この手に目のないデブチャンが持ってきて、ホテルのアトリウムで遊んで見せた。直径僅か二十センチ足らず、正確に離着陸ができる。リモコンも十メートル程度はコントロールできる。優れものだ。早速彼に入手してもらうことにした。夜中に一人遊び、女性が傍らにいなくても退屈することはない。 ]
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