Thursday, May 15, 2008

[廈門] 四日目

中国四川省大地震で亡くなられた方々のご冥福を・・・

[追記 : 8:30pm ] 五万人かー。キツイナー。

山間部の町、潰れた小学校、病院、小学生が、入院中だった老人が救出された。広場に安置された遺体の列、その間をさまよう家族。青いテントをはがしてはまた次へと進む。人命かー。やはりテレビから目が離せない。

総理が被災者の中に入って語りかける。明確で分かりやすく語る。檄を飛ばし、拍手を誘い、涙を流させる。とてもわかりやすい政治家だと感じた。横たわる老婦人に話しかける。老婦人が「温家宝?」「そう温家宝ですよ」。

四川省の災害コントロール室に記者が入った。大画面と何十台も並ぶモニター、まるでシャトルのコントロールルームのようだ。道路災害状況が一目でわかる。

やはりテレビにしがみついているアタシがいた。

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ようやく震源地付近の山間部の映像が流されはじめた。サイトに上空からの光景が載せられはじめた。携帯に赤十字から寄付以来のメールが入った。

各地で生き埋めになった人たちの救出シーンが映し出される。

山間のコンクリー道路、被災者が現場を離れ移動している。長い列だ。真っ赤な布地に「陸軍がやってきた!」とかかれた軍用トラックが道を埋めている。・・・

一瞬山間の村落を上空から写した写真が画面に流れた。一面の緑のなかに民家が点在している。どの家の周りに白っぽいものが点在していたのは何なのか、屋根が落ちた証なのか。と目を凝らしたら、すぐに口元の色っぽい女性アナウンサーに切り替わってしまった。・・・

援助物資を上空から投下するシーンが数フレームだけ映された。・・・

いささか地震報道を見るのに疲れてきた。被災一日目に流された山間部の映像はどこだったのだ。上空から見た震源地あたりの村はどこなのか、そしていつ撮影されたのか。ダムと思しきコンクリート壁をよじ登った上には何があったのか、皆説明なしの中途半端な映像である。見ていてイライラしてしまう。

報道競争のない状況、ヘリが我先に飛び回ることはない。いや、どこかかがすでに災害状況は把握しているだろう。分かってきたことは情報のタイムラグ。

重機が瓦礫を撤去し、消防や省政府の救援隊の活躍に始まり、市民ボランティアが駆けつけ、赤十字のテントが張られ、そして軍が溢れるように登場し始めた。迷彩服、災害に挑戦する標語の書かれた赤旗を振る姿は絵になっている。皆が、国民が一丸となって困難を乗り越えようとしている。画面から受ける印象だ。

報道の先走り、過剰な報道攻勢、他社よりも一秒でも早く、そんな印象だった日本の報道番組を見ていたアタシは今、チャンネルを変える手段を持っていない。ただただリークされるように一瞬映し出されるシーンから、オー何かあるのかなーと推測するばかりである。

あるスカイプの友、アタシのコメント欄「亡くなられた方々のご冥福を・・・」と書きいれたのを見て「ありがとうございます」と返事がきた。当然のことに感謝されていささか恐縮した。

ん?聖火はいつ成都に入るんだったっけ?被災地の西方で起きていた世界が注目していた事件はその後どうなっているのか?このところ四川衛星電視台しか見ていなかったので他の情報に疎くなってしまった。思惑どうりか、アタシは乗せられたのか・・・。アタシはアタシの生活に戻ることにした。やらなければならないことが残っているのだ。ガッコの先生に翻訳を依頼しなければならない。

[ MEMO: 震源地付近の地図。中国谷歌(Google)から。G108号線沿いのほとんどの都市、そして左側山間部のすべてで被害が出たという。震源地はG213マークあたりと思われる。 ]

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