Tuesday, September 15, 2009

[台北] 裏町 - 裏通り



旅人ならいざ知らず、長逗留で周りの空気にどっぷり浸かっていると、ときに見えるものも見えず、聞こえるものも聞こえてこなくなる。たとえば・・・

ある日小さなバルコニーにでて悪習たる喫煙をしていた。バルコニーといってもサッシで囲われていて雨風が防げるようになっている。煙草の煙が部屋に逆流しないよう、少しガラス窓をあけ、網戸をあけ、煙草だけを外に突き出す。風が煙を運んでいく。煙草に口先を近づけると裏通りが見えてくる。何気なくそのまま視線を下げてみると、一台の三輪トラックが通り過ぎようとしていた。体の一部に取り付けたマイクからなにやら裏町の住民に語りかけている。何を言っているのかアタシにはわからない。台湾語なのだ。

荷台に積まれている物を見てみる。一番端っこに洗濯機が見えた。日本でいう資源ごみ粗大ごみの回収らしい。そう廃品回収をしているのだ。運転しているオッサン、車を止めては玄関先の回収ごみを積み込んでいる。これが有料なのか無料なのか、それとも公営の事業の一端なのかはわからない。

上から目線の裏通り風景がとても新鮮に感じたので、外の気配に注意してみた。なんと四六時中何台かの回収車が回っていた。いっている内容も違う。積荷にも違いがある。ライトバン風なものも。そうして見てみていると、なかには日傘の女性の姿にであったり、裏町裏通り、通り過ぎるオバサンの姿にも風情を感じた。

No comments: