Tuesday, December 29, 2009

[台北] 幸せ運ぶ赤外線ストーブ


台北の冬は曇天とじめじめした寒さ。盆地という地形がそうさせるらしい。何年前の冬だったろうか、友人の物書きと台湾中部に竹大工と廟の宮大工を訪ねたことがあった。お話を聞き終え、そこから電車に乗って北上、台北に向かったのだが、ひと駅ごとに乗車してくる客の服装が重装備になってくる。すぐ手前の駅からの客にいたっては、厚手のジャンパーにマフラー。おいおいどうなってるの?心配募るとおり台北駅に着き表に出ると寒風が吹きまくっていた。

そのくせ、時に二十度半ばを超える日があったりするから全く手に負えない。しかし今年は順調に曇天と寒空が続いている。まったくもってやりきれない。年寄りには厳しい南の島台湾の冬なのだ。

一昨年の冬のアモイ、廈門は台湾と同じ緯度に位置している。そこに日本からシンさんが遊びに来た。シンさんタカをくくって軽装。アタシも大丈夫だろうと布団を二人のベットで分け合ってとこについたが、寒くて仕方がない。翌朝シンさんに聞く。「おーい眠れた?」。シンさん、布団の上に自分の衣服をかけて寝たらしいが効き目がなかったようだ。二人して街に出、厚手の布団を一枚購入した。その晩、シンさんは幸せな思いで眠りに就いたようだった。

台北の隣、桃園に住むツイット仲間の日本のお嬢さんがつぶやいた。ストーブを買うべきかどうか、地元の仲間たちは必要ないんじゃない、と取り合ってくれないと言っている。アタシはアタシの経験からそっとつぶやいた。「購入をお勧めします。まだ冬場は続きますから」。かくいうアタシはひそかに購入を考えていたのだ。街に出た際には電機屋の店先をのぞき込み、相場を下見していた。二千元程度でまあまあ。それが今日昼飯時にある店で千元を切った品を目にした。迷わず持ち帰り。夜中のこの時間、赤い光があたしにささやかな幸せを運んでおります。

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