Monday, August 25, 2008

[廈門] 動物たちの祭典


北京オリンピックがようやく閉幕した。中国国内、騒がしい一か月だった。おかげで馴染みの珈琲店は連夜閑古鳥が鳴いていた。異国に滞在する老外 ( lǎo wài 外国人 ) も自国の活躍に目を向けていたのだろう、常連の姿はとんとお目にかからなかった。期間中の客の多くは、落ち付いてひそかな話をすすめる中国人男女ペアと、夏休みを利用して家族を呼び寄せる台湾人がほとんどだった。アタシはただただ次なる仕事の仕掛けへと電脳に時間を費やすのみだ。

結局アタシは一度も部屋のテレビでショウを見ることはなかった。元ボスが、理由ははっきりしないが、アタシの身辺調査をあれこれしている様子、安全のために電源を切っている。何かが仕込まれているやもしれないかと、いや、この地にあっては用心に越したことはない。何しろ、ある時を機に、毎週のように、今まで電話なぞしてきたことのなかった連中から連絡が入る。理由を聞いてもいやどうしているのかとか、まだアモイにいたんですかとか、アー間違ったとか、意味不明なのだ。アタシも相手もお互い毛嫌いしているある年寄りなぞ、「あなたのマンションは何号棟?何階?で、何号室?で、枝番は?」。ちょっと恐ろしかった。今では元ボス胸をなぜおろしたのか、誰からも意味不明な電話はなくなった。

そのオリンピック、テレビで見ていたのではなく、電脳で見ていた。時に恐る恐る、時にエイヤーッという感じで。夕食時のお粥屋のテレビ、当地の連中が活躍するとこぶしを突き上げ歓声を上げる環境にあっては、強大で強力で偉大な中国の活躍の下では、そうするしかなかった。

[ MEMO: アタシは電脳を、ウェッブソフトを立ち上げると最初に目にするのがGoogle検索ページ、にセットしている。さすが仕事と遊びが一体の会社、Googleのロゴをオリンピック期間中日替わりで換えていた。競技選手は、そう動物たち。動物たちの祭典に仕上がっていた。これは楽しかった。無条件で翌日のイラストを期待していた。 ]

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