今回の北京オリンピック、何かと話題が多い。中国が力強さを見せれば見せるぶん、いまや世界最大級のパッシング対象国、国のうちそとであれやこれやといわれている。開会式の口パクパク歌手にしても(アタシは見ていませんのでわかりませんが)、いやあれでいいという人もいれば冗談じゃない、中国恥だと騒がしい。空撮で会場に向かう画面に花火の輪が映し出されたのはCG。式を演出したチャン・イーモー、海外でさらに名を上げた。そもそもオリンピック開会式はお祭りだし、CGを使って実演と組み合わせるなど、映画監督ならではの感覚だと思う。それにしても金かけたなー。アテネでは商業主義を排除しようなぞ確か謳っていたはずだ。のし上がる国はそんなこと聞く耳持つはずがないだろうに。
のし上がる分、置き去りにされているところもある。メディアがそこを突いたりする。突いても現実だし、自分や自分の国がああだから中国もそうでなければなんて語り口にはついていけない。例えばこんな記事があった。
【北京五輪】大問題は言葉の壁!? 困難を極める意思疎通
http://news.livedoor.com/article/detail/3776210/
2008年08月14日12時00分 / 提供:日刊サイゾー
「北京五輪取材のため、中国入りしてから早9日。苛立ちは頂点に達しつつある。何がって? 前回のコラムで触れた大気汚染(記事参照)に、朝昼晩と一辺倒な中華料理、加えてこの上なく無愛想なレストランやホテルの従業員の態度。苛立つ要因は数限りなくあるのだが、とにかく最大の要因はあらゆる意思疎通が図れない点にある。・・・」
そして、自分が体験した意思疎通の例を紹介しているが、記者だろう、疎通をとるのが当たり前であり、その準備もせずにきたのかよ、なんて感じ。当の本人は大学の第二外国語に中国語を選択したという。しかし最後に彼はこう綴っている。
「・・・そういえば、2月にサッカーの取材で中国、第4の都市・重慶を訪れた際には、夜総会という名のクラブで、筆談をしながら女性スタッフとコミュニケーションを取ったことを思い出した。最後の手段はこれに限るかもしれない。」
彼は事前に意思疎通の方法を知りながらこの記事を書いたということだ。要は中傷記事なのだ。アタシは別に中国を弁護するつもりはないが、海外に旅する、仕事する、立ち止まり覗いてみる、知りたいから来ている、書きたいからやってきたのなら正直であってほしいと感じだ。拝馬屁 (
bài mǎ pì おべんちゃら、ごますり、おべっか ) な連中にも耐えられないが、この記事には旅先での好奇心というものが欠けていた。
[ MEMO: 湖畔わきの五つ星ホテルの裏通り、閑静な場所に茶館がある。ガッコの先生との打ち合わせによく使った。茶葉を持ち込めば、洒落た部屋を昼の四時間たったの四十元、日本円六百円で利用できる。夜訪れたことがないのでわからないが、茶館は脇に若い女性を侍らすこともできる。しかしこの茶館にそんな気配は感じられない。気楽に時間をつぶすのにもってこい。地元の人間がマージャンをしている姿をよく目にする。 ]
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