Wednesday, January 16, 2008

[廈門・586天] 離開 - 滞在許可-II

[離開 li2kai4 ]:(人、物、場所から)離れる。(クラウン中日辞典)

住めば都なのか、道理なのか、アタシはなぜか日本への郷愁を感じないでいる。特に不自由もない。訳ありで国を飛び出したわけでもないので「ペペル・モコ」のように望郷の念もない。定年退職退官があるわけでもないので、「アラビアのロレンス」のなか、老将軍が、アラブ連合政府の自壊を待ちながら、執務室で退官後に思いを馳せ、釣りの指導書を片手に竿振りの練習をすることもない。この地でやり残したことはまだあるのだ。

昨年の十二月はじめ、広州に飛んだ。広州の日本領事館を訪れ、新しいパスポートを受け取るためだ。受け取ってすぐ、その足で香港に向かう。あちらで待ち受けている人間が、今度は中国本土の滞在許可証、ビザを更新する。その間の半日は、デブのアレックスと久しぶりに一緒する手だてがすんでいる。夕刻までに手続き完了すれば、最終便で廈門へと戻る、一泊二日の強行スケジュールである。

なぜ強行スケジュール。理由は簡単。会社は年七日間の有給休暇を与えている。それを超えると日割りで給与が減らされる。これがバカにならない額だ。アタシの場合、会社の中国人新人事務員一ヶ月分の給料に近い。こちらに来てかなりケチになった。周りにあれほどケチな台湾人がウジョウジョしていればそうもなるだろう。断っておくが、台湾人全てを称していっているわけではない。この会社の、と断りを入れなければならない。なぜそれほどまでにケチなのか、理解の度を超している。自分に投資することも、周りに配慮することもしない、いざとなったときに誰が手助けをするというのだ。アーまた愚痴ってしまった。

早朝、広州の領事館で受け取った新しいパスポートは分厚かった。申請時に本籍地の丁番変更先がわからず、古いまま書き込んでいたが、問題無しは助かった。ICカードが埋め込まれた部分は一ミリもあるだろう。それに、これからは台湾香港中国日本との移動も多くなるやもしれないと、増刷もしておいた。計1240人民元、オー安くはないぞ。二万円近くになる。それでも、日本へ戻って手続きをするよりか、はるかに安上がりなのは当然である。

厳重な警備の領事館を出、ホテルの一角でお茶で一服、直ぐさまリムジンバスで空港へと戻る。広州白雲国際空港に早朝八時に着き、市内から戻ったのが十二時時ちょっと過ぎ、僅か四時間足らずであった。・・・(続く)

話は戻って、以前の会社には、訳ありで台湾に戻れない方々もおいでになる。戻ってもいいのだが、再度国外に出るのはまず難しい、いろいろありだ。んー、止められない東アジアの旅であります。

[ MEMO: 昨年末の台湾新竹市郊外、古き日本時代の民家を改装した客家料理店。雰囲気良し、女将美形、あじ至極美味、三拍子揃ったアタシ推薦の店。機会がもてる方、是非味見してみてください。 ]

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