Saturday, December 29, 2007

[廈門・568天] 離開 - 離職者たち

[離開 li2kai4 ]:(人、物、場所から)離れる。(クラウン中日辞典)

先ほど以前の同僚から電話が入った。離職したと。離職したのは彼だけでなく、部門の半数が今日をもって離れたのだそうだ。この部門、企業集団の核をなすところである。石油化学部門、稼ぎ頭の部門、その工事を管理する人間が半分になる。なんてこった。

廈門市の肝いりで進められていたプロジェクト、環境問題で市民の反感を買い、半年間中断していた。その解決、場所を廈門から遠い場所、人家の少ない半島への移転が先日決まったところだった。計画は一から出直しになったのだろう、建設は少なくとも一年以上先になるはずだ。余裕のなくなった会社が、余剰人員として退社してもらったようだ。

電話をくれた彼、会社の喫煙場所で知り合った。「七匹狼」という煙草を愛煙していた。あだ名はもちろん七匹狼。客家人の多く住むミン西の出、彼も客家人である。彼の上司、KTVをこよなく愛した台湾人の経理は三ヶ月前に離れている。

環境問題がここ中国でも大きく取り上げられるようになった。京都議定書の頃にはそっぽを向いていた中国、ようやく方向を転換し始めた。いいことだ、と同時にアタシとガッコの先生が考えていることが受け入れやすくなったわけだ。それだけではない、台湾の時流、流行は「緑建築」、開発案件の売り言葉になっていた。先日訪れた台湾の地方都市郊外の別荘開発では、棚田をそのまま残しながら、ビオトープ、有機野菜畑、既存樹木の保存、を盛り込んでいた。パンフレットには、生息する小動物、昆虫、野鳥、などの紹介、有機野菜を使ったレストランの案内図などを盛り込んでいた。やるもんだ。ただ、日本円にして一件一億近い。この物件を手にできる人間だけがキャッチフレーズの「半農半職」を味わえる。可能なのだろうか。

「グリーン」が売れる、そうあってほしい。今後、石油化学を売りにしなければならない企業はつらいだろう。去るならいまのうちである。しかし同僚たちは今後、どのような道を歩んでいくのだろうか。

[ MEMO: 台北には廈門本島の人造湖脇にある別荘を店舗に改良したような雰囲気の場所はない。ここは落ち着く。珈琲一杯が30元近い。日本円で500円、同じではないか。ベンツにBMWにレンジローバー、時にフェラーリが止まっていたりする。 ]

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