こちらの正月は農暦の春節がそれにあたります。今年は1月23日でした。農暦ですので元旦は毎年ちがいます。それに農暦ですと季節感を感じられますね。西暦の元旦から季節は春ですが、実感としてはやはり二月前後なら梅も咲き始めますし感じやすい。ただこのところ台北の気候は愚図つき肌寒くそれが数ヶ月も続いている。いっとき快晴が三日続きました。総統選挙の後のことです。騒がしかった選挙活動が終わって、どちらに転んだとしても、天もほっとしたのでしょうか。しかしこの正月、またまた曇天湿冷が戻ってきてしまいました。
昔千葉の田舎で生活していたころ、部落のばっちゃんが生活の区切りを農暦でしていました。畑の準備やら田植えの時期やら遅霜の心配もみな農暦から図っていました。今の一般的な生活の中で農暦が活きているのはお盆ぐらいでしょうか。夏の終わり、秋の始まりです。八月十五日前後、海は土用波が出始めて海水浴はくらげが出るのでやめましょうね、なんてことを教わったりしました。
正月は正月らしい風景を見てみたいものです。しかし都会ではなかなかそれを見るのは難しい。三十年近く前の台北の正月は町中真っ暗、人影もありませんでした。ホテルのスナックもお休み。居残ったピアノの先生や従業員と一緒に、いつもはご法度の賭け事を夜中じゅうしていたものでした。子供も小正月までは賭け事に加わることができたそうです。今はどうなんでしょう。
現代の台北市内の巷の一角はというと、松飾があるわけでもありませんし、国旗が出ていることもありません。ごく普通の変わらない風景です。コンビには24時間営業、小売店も昼間は店開き、ブラウン珈琲だってダンテ珈琲も開いている。ただいつもより店じまいは早いようです。昨日は夜食を選びにコンビニに出かけてみました。お客さんは日本人観光客の若者、それとこれも自由旅行で訪れたと見られる中国人の一家。話す発音ですぐわかりますね。
ツイッターのフォロアーの方は台湾人と結婚した日本人女性。彼女のつぶやきには正月に一族集まって会食をする、その段取りをする風景を描写していました。手際よく12種類の料理を義理のお姉さんだなんだかんだ大勢で料理していく。彼女、あーいつかはあそこに加わって料理をつくるんだな、といっておりました。こちらの正月風景は外からはわからないんですね。
ワタシはというと・・・正月初二日、厦門時代の同僚が里帰りしてきておりまして、恒例になった彼との一日をしに新竹まで出かけてきました。あとはガランとしたマンションに大家さんと二人。初四日の今日はマンションのあちこちから会話が聞こえてきています。みな戻り始めたようですね。
[burikineko]
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