Saturday, December 17, 2011

青空市場の臭豆腐


毎週土曜日の午後、台北の地下鉄・雙連站(双連駅)脇にある青空市場を訪れるのが習慣になっています。まず近くの素食屋(ベジタブル・レストラン)で昼飯をとり、その足で市場を訪れます。

もともと淡水までの鉄道が走っていたところを地下化し、地上は線状に公園が設けられた。この公園は台北駅から民生西路駅まで続いています。地下鉄は地下二階を走っているので、地下一階は商店街として利用されています。私は地下街は好きではありませんので、台北駅方面に向かうときは地上を、外を、緑を見ながら歩くことにしています。

公園沿いに小さな路地が接している。その両脇に屋台が並びます。屋台もいろいろ、しっかりとしつらえられた屋台もあれば、プラスティックのボックスを裏返して商品を並べている店もあります。なかには新聞紙を直接地上に敷いて野菜を売っている人もいます。みな大きなパラソルを開いている。色とりどりですので見た目華やかです。それに負けじとおばさんやおにーさんの元気な掛け声が聞けます。台湾語がほとんどなので私にはほんの一部しか聞き取れません。しかし雰囲気は感じ取れます。なんだか昔訪れた大阪南の市場を思い出します。

さて、青空市場ですが、昼間と夕方に店が並ぶ。誰か仕切っているのかわかりません。しかしいつも同じ場所に同じお店が並んでいます。ちょっと割り込ませて、という人を時々見かけるものの、その日店を構えなかった場所か、市場の端、道路に接しているところに移されているようです。

店に並ぶ商品の多くは生鮮食品。季節ものの野菜や果物。スーパーと違いパック詰めされていません。1斤いくらとか、一皿いくらとか、一握りいくらとかいろいろ、要は小分けで購入できます。それに一つ一つ手にして眼で確かめて品物を選べますので、目利きならばいい買い物ができるはずです。

そして値段ですね。これは私は評価基準を持っていないのでわかりません。ひとついえることは、交渉できるかどうか。昔のように「もってけ泥棒」的な売り買いはなくなったようですが、それでもやり取りができるとちょっとはいいことがありそうです。問題は言葉。台湾語ができなければいい交渉ができません。台湾語を聴いたことのある人は台湾語の持つ暖かさを感じると思います。国語・標準語ですとなんとなくビジネスっぽくなってしまいます。関西弁には独特な交渉感覚があるような気がします。ここ台湾もなんとなくそれに近い。関東弁と関西弁の違いみたいでしょうか。

今日は一度口にしてみたかった「臭豆腐」に挑戦してみました。本当に臭いんです。毎週この脇を通り過ぎると鼻孔を刺激する、どう表現したらいいかわかりませんが、臭い。独特な匂いです。人によっては美味しいと感じるにおいでしょうか。それを口にしてきました。

Wikipedia JPには以下のように書かれていました。
[臭豆腐 wikipedia JP]
・・・台湾、香港で市販されているものは植物の汁と石灰等を混合し、納豆菌と酪酸菌によって発酵させた漬け汁に豆腐を一晩程度つけ込んだ物・・・

先月初めに日本からやってきた友人と平渓線あたりの小さな旅をしたときのこと、運ちゃんが深坑というところの名物に臭豆腐がある、一度食してみては?の一言に帰りを遅らせて寄り道してみました。確かに美味しい。市内のレストランのようにあれこれトッピングもなしの素な食い方でした。名物にうまいものなしはここでは通用しませんでした。その味を覚えていましたので、青空市場の臭豆腐も口にしなくては・・・やはり本場には及びませんでした。漬け込みが足りなかったのか発酵が不十分だったのか、わかりません。味わい不足でしたね。

[burikineko]


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