Tuesday, December 6, 2011

客家料理雑感

今日あるメールが届いた。日本からだ。先月初め、厦門で開かれた土楼フォーラム主催者のメンバーの方から。そこには

”中国では、お世話になりました。
さて、来る12月〇〇日、「客家来祐」という客家中華料理店で反省会?忘年会?同窓会?を行いたいと思います。”

土楼は客家人の共同住居であり、それにちなんで客家料理店が選ばれたのだろう。私は残念ながら参加はできない。しかしここ台湾は客家料理の本場である。かわりにその日はこちらで客家采を口にすることにしよう。

毎週客家料理を紹介しているのがHAKKA TVの「客庄好味道」。台湾各地の客家人が住む土地にあるお店を紹介している。ただ料理づくりを見せるだけでなく、伝統的な客家料理を何代にもわたって継承する難しさ、時代に合わせて味付けを変えていく妙味、食材へのこだわり、料理人の苦労話・・・等等を現地取材している。客家人には流浪の歴史があるだけに台湾でも多くは平地と山間部の中間に住み、豊かさとは縁が遠かったともいわれている。時に、本人も客家人の記者が取材中にそんな話を聞いていて涙してしまったりする。

少し長くなるが、Wikipedeiaから客家料理の一部引用すると

”客家菜は中国の広東省、江西省、福建省と台湾の新竹県、苗栗県、美濃などに住む客家の郷土料理である。

客家の人たちが最も集中している広東省、江西省、福建省にまたがる山間部での生活は、ニワトリ、アヒル、ブタなどの家禽、家畜を育てながら、山の幸である野生動物やタケノコ、山菜、キノコ、川魚、カエルなどを利用し、華南での栽培に適したコメやその加工品とサツマイモを主食とし、煮物や蒸し物を中心とした素朴な料理をおかずとして食べる食生活を形成した。

また、流転の多い生活によって、携帯や保存の利く漬物、乾物、燻製をよく利用するようになった。・・・「酸菜」やさらに干した「梅菜干」がよく料理に使われ、また、干しいも、干し大根、干し筍などの他、ブタやオオハタネズミの干し肉を食べる地域もある。

労働での発汗による塩分を補給して体力を維持するため、脂こく、塩辛く、濃い味付けが多い。風味付けにトウガラシ、ショウガ、酒、醤油を多用する。一方で、スープなどは非常にあっさりしたものもある。

基本的に自分たちで食べるために用意する素朴な料理として伝わってきたため、店で食べても庶民的で、経済的な料理というイメージもある。調理法の上では、石蒸し、竹蒸し、塩蒸しなど多彩な蒸し方を使う料理がある。・・・”

私から見るとちょうど台湾料理と原住民の素材を活かしたつくりの料理の中間みたいな感じを受ける。

言語が文化の基本をなしているように、食も文化である。「客庄好味道」では客家語が使われ、意識的に伝統料理の製法を採用しているお店の紹介が多い。客家語離れが進んでいる昨今、彼らの思い入れも大きいはずだ。私はマイノリティーを愛している。彼らの努力が報われるよう願っている。

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