Tuesday, September 2, 2008

[廈門] 春歌考

どこかのサイトで大島渚の「日本春歌考」の一文を目にした。ほー懐かしい、オーそういえばエロ悲しい映画の挿入歌があったなー、かつては口ずさんでいたっけなー、どんな曲だったっけ、アイヤー思い出せない。・・・

---[引用・始]-----------------

「満鉄小唄」

 ♪ 雨のしょぼしょぼ降る晩に
 ♪ ガラスの窓からのぞいてる
 ♪ 満鉄の金ボタンのばかやろう

 ♪ 触るは五十銭見るはただ
 ♪ 三円五十銭くれたなら
 ♪ かしわの鳴くまでぼぼするわ

 ♪ 上るの帰るのどうするの
 ♪ はやく精神きめなさい
 ♪ きめたらゲタ持って上がんなさい

 ♪ お客さんこの頃紙高い
 ♪ 帳場の手前もあるでしょう
 ♪ 五十銭祝儀をはずみなさい

 ♪ そしたら私も精だして
 ♪ 二つも三つもおまけして
 ♪ かしわの鳴くまでぼぼするわ


この「満鉄小唄」は、替え歌であります。
元歌は戦時歌謡の「討匪行」、傀儡国家満州国建国の年、1932年に大ヒットした歌です。
作曲と歌はあの藤原歌劇団の藤原義江さん、作詞は関東軍参謀部八木沼丈夫という人だそうです。
八木沼さんはgoogleしてみると、どうもアララギ派の歌人だったようですね。
厭戦的雰囲気を持っているので、戦局が日本に不利になると歌唱を禁じられたといういわく付きの曲です。

 ♪ どこまで続く泥濘(ぬかるみ)ぞ
 ♪ 三日二夜を食もなく
 ♪ 雨降りしぶく鉄兜(かぶと)

これが元歌の歌い出しです。
おわかりになりますでしょうか?

---[引用・終]-----------------

[ MEMO: 北京オリンピック開催と同時になぜか中国が変わってしまった、国際化されたんだ、という幻想みたいな感を抱き始めている。旧と新の混沌とした感が薄れてきている。「春歌」など死語みたいなものを懐かしむのもその反動か。 ]

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