Monday, January 8, 2007

[廈門・215日] 老師とノートブック

日曜日、夕方、突然にドアを叩く音が。開けてみると目を輝かした我が老師がたっている。手にしていた黒いバックを上にかざして見せた。そう、念願のノートパソコンを手に入れたのだ。うれしくて仕方がないのだろう、書斎に入り込むと、電源はどこだ、LANケーブルはどう繋ぐのだ、無線LANなんだからどうにかしてくれと、矢継ぎ早に要求してくる。自分を振り返ってみた。初めてマッキントッシュを手にしたことを。早く動かしてみたい、電源を入れ、セッティングもそこそこにマウスを握りしめたときのことを。

老師は早くからノートパソコンを手に入れることを望んでいた。しかし安いものでも彼女の月給の三倍はする。容易に手にすることはできない。しっかり者でお金の計算がうるさい彼女、私の授業料を全部貯金していた。僅か半年分、ようやく半分の金額である。不足分はどうしたのか、聞いてみる。給料もしっかり貯金していた。それでも足りない。人から頼まれると断れない質、しかし目の前までやってきたパソコンである。貸していたお金を取り戻してきたらしい。

購入したのは新製品がまもなくでる型落ち寸前のSAMSUNG。半値まで下がっていたそうだ。私のThinkPadX30と比べるとやたらでかい。同じXPとはいえ新しい分、ユーザーインターフェースも違う。老師にあれこれ聞かれても手の打ちようがない。時間切れで彼女、大切なパソコンを我が書斎において帰って行った。大学の宿舎住まい、今はまだ同室の人間には明かさないことにしているらしい。使い切れるようになって、ほれこれどうだ、といいたいのかもしれない。見栄っ張りなのである。

[ 写真: 目をきらきらさせながら”自分のパソコン”を操る老師。昔の自分を思い出してみたりした。 ]

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