Saturday, February 26, 2011

[台北] 映像公與義 ”獨立之前”

[高砂国復国基地と書かれたタワーと陳陣営が送りこんだ漢人]
  [video:獨立之前(紀錄片) ★2009年第31屆金穗獎優等獎]
 http://www.youtube.com/watch?v=ozzNJUoDTx
もう一度”映像公與義”の主旨を復習しておきたい。

「(中国)時報文化事業の董事長余紀忠氏が、公共政策の 研討、国民のコミュニケーションの有効性、国民のコンセンサス、国の今後の重大な政策のための方向を確立することに役立てるため”時報文教基金會”を設立 する」。”映像公與義”は基金会が企画しているテーマの一つである。

[2004年5月”漢人”によって高砂国成立が宣言される]

今週放映された「映像公與義」のタイトルは”獨立之前(独立前夜)”。2002年、陳水扁陣営は総裁再選に向けて各原住民代表と「同盟関係」「国中 有国」という公約を掲げ、サインしている。これにより陳水扁陣営は原住民族の支持をとりつける。2004年総統再選をはたした陳水扁は、原住民政策として かかげた”国中有国”を実行に移す。
高雄市の台湾製糖工場跡地に、都市間を流れ動く原住民と山から下りてきた300人余りが自らの手で住ま いを建て住み着いていた。陳陣営はこの地区に漢人を送り込み、”国中有国”の”高砂国”が成立する。”高砂国”は原住民が自立した生活をおくれる自冶 区を意味していたはずであった。...映像は”高砂国”の消滅する一週間前から、”国中有国”の”滅国(亡国)”するさまと、関わった流亡(流浪するかつ ての住民)のその後を追って終わる。

[高砂民族共和国国旗 - 時間の流れと共にこの土地の名は変っていく]

作者はこの記録映画は彼らの運動のマイナス面しか見えていない、と語っている。しかしそこには原住民自治法の草案を受け入れられない原住民側の修正条項、「原住民と土地」の問題が浮き彫りにされている。

”映像公與義”の放映に先立ち、司会者の白芷(Paicu Yadauyungana,高慧君)が最初に口にしたのは「...高砂国、この名をあなたは覚えているだろうか...」。この問題は当時大きな出来事として報じられていたことだろう。しかし今では誰も口にすることはなくなっていますよね、という問いかけだろう...。

参考資料:
・以下の記事はこの記録映画の背景を冷静に語っているとおもう。中文だが興味のある方は参考に。
[《獨立之前》映後座談:都市中的漂流浪人-原住民族 http://e-info.org.tw/node/42988]
・「原住民と土地」の記事を探っていたところPaicu Yadauyungana・高慧君の文章を眼にした。Google”高慧君”検索46ページ目ぐらいに位置していた。彼女が社会活動している記事を探る人は数少ないということだろう。
[重回土地上 -- 白芷(Paicu Yadauyungana,高慧君) http://groups.google.com/group/yotu/browse_thread/thread/46bfaf079c231d80?tvc=2&pli=1]

4 comments:

fumanchu said...

難しい事は措いて、と
安室奈美恵ちゃんの「高砂国公演」なんてあったら、さぞかしモテたでしょうね。

burikineko said...

ダメでしょうね
解放区は最後は原住民だけでしたから
アミ族のカメラマンは3000元払って定住権を得ていましたから別ですけどね...

fumanchu said...

ふと思い出したのはシアトルの「鮭条約」の話です。
その昔、シアトル近くの海岸に白い人がやって来て、
いくらでも居た鮭を大規模漁業で取り始め、
鮭で生きていた原住民族と紛争になったそうです。
で、結局白い人と原住民族の間に
「鮭資源は折半」という様な取り決めが結ばれたのだそうです。

近年になり、鮭だけでは暮らしが成り立たない原住民は、
街へ出て白い人のいやがる仕事などして暮らしていたのですが、
原住民の中に弁護士となった青年がいて、古文書を見つけ、
「これは国家間の国際条約として有効である。」
訴え出たのだそうです。

古文書には「鮭資源は折半」とあるだけで、
原住民は近代漁業など知らないから、自由競争に負けているだけだ、
という白い人の漁業会社の主張はずるい、という最高裁判決を得て、
漁業会社は原住民族と示談締結、鮭学校とか鮭奨学金など出している様です。

burikineko said...

高砂国の紛争は今どうなっているのか関心があるんですが消えていそうですね。政権が変ったあとはアタシャ知らないよ、なのかも。