Wednesday, February 2, 2011

[台北] 除夕 - 大晦日

[かつてはこの鉄路をヒノキの原木を乗せたトロッコが行き来したという。初めて訪れたときには朽ち果てようとしていた。昨年7月撮影]

その昔、都立大学建築課の院生が卒論に花蓮郊外に残る元営林署の日本官舎を選び、研究室の面々を引き連れて調査したことがありました。この官舎は誰かが記録に残さなければと口説いたような気がします。あれから十年近く経ったでしょうか、音沙汰のなかった彼女からメールが何通か届きました。昨年、その地、森坂を訪ねていた私は、当時、彼女の受け入れを担当していた荘さんと一緒の写真を送って近況を報告したところ、次のような返事をいただきました。どうせですので、いつもの通りブログに載せてしまいます。原文を少し加筆しておりますが......

> 荘さんとのショット、懐かしいですね。
> お二人ともお変わりなく、お元気そうで、お若いままで・・!

荘さんは変わっていませんが私は十分老人になっているはずですが。

> ブリキ猫さんは台北在住だそうですが、どのような生活していらっしゃるのですか?
> 日本では猫たちと晴耕雨読だったかと思いますが、
> 台湾や中国は屋台文化が盛んなので、日本と違い外食するのが通常でしたっけ。
> 中国語にもさらに磨きをかけ、台湾人のように生活しているのでしょうか?

変わったといえば食生活が変わった。ベジタリアンになったことでしょうか。ただしベガン(完全菜食主義者)ではありません。時には肉も魚も食しております。台湾は宗教活動が盛んでベジタブルレストランが実に多いんですね。ここでは素食と呼んでいます。そのバイキングスタイルのお店に出入りしています。私の場合、つまり少食で、五穀米とスープに量り売りのおかずで約60元、日本円150円ちょっとの生活を送っております。経済的ですしいいですよ、身体にも。

中国語は厦門滞在時にかわいい助手が先生になって再度勉強しました。おかげで表現のボキャブラリーは豊かになりましたが、四声はダメですね。耳がよくないとダメ。つまり声調を聞き分けられないとダメ。これは天賦の才能が必要なんでしょうね。

晴耕雨読の生活はまだあきらめておりません。この一年、漢人の文化から原住民の文化へと興味が移りました。今まで台湾の原住民というと印象が薄かったのですが、昨年TVドラマ「風中緋桜-霧社事件」という話を見てからというもの、こちらの原住民の魅力に取り付かれてしまいました。今では毎日のように「原住民族電視台」の番組を見ております。ニュース番組、音楽番組、歴史の記録映像、料理番組、族の伝承にまつわるお話などなど。まったく未知の世界でしたので、あれもこれも吸収したくていられません。

彼らの日常生活とその場、とくに高地に住む原住民の環境はまさに今私たちが求めている桃源郷、生態系依存型の生活を送ってきた場なんですね。土よし、水よし、空気よしの自給自足生活、そんな場所で晴耕雨読な毎日が送れればと思いを馳せております。...

今日は農暦の大晦日、よいお年をお迎えください。ではでは・・・ ブリキ猫

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