Sunday, November 11, 2007

[廈門・521天] 愛面子、愛惜、そして悲しき老人かな

先日、同じ時期にこちらにやってきた台湾人と一悶着あった。わたしはここではただ一人の日本人、なおかつ中国語を流暢にこなせない。言い争いをしようにも、口から先に生まれてきたような方々とはとうてい渡り合えない。最初から避けてとおってきた。そんなわたしでも、切羽迫るとキツイ一言が口に出てくる。

事の起こりはこうだ。元ボスがわたしを呼んだ。影のボスの要求に応えてくれと言う。元ボスとは今では部署が違う。本来ならお門違いなのである。しかし答えられる人間はわたししかいないのだから仕方がない。お手伝いをした。このプロジェクト管理をしているのが、かの台湾人。この件を知って彼自らも手を動かし始めた。それを知った元ボス、余計なことはするなと言い争いになったらしい。相当な言葉が行き来したとも聞いている。それもわたしを巡って。

彼、それ以降、突然わたしに対する態度が一変した。名前を呼びつけに、理由も言わず呼び出したり。わたしは争いごとが嫌いだ。仕方なく二人に同じ図面を手渡し説明することになった。ところがである、手直しに必要な情報が彼の手元にあったにもかかわらず、図面を書き終えたところでそれを見せられた。わたしはいたく腹を立て、彼の勝手さを罵った。思わぬカウンターパンチを喰らった彼、ドタドタしてしまった。それ以降、わたしは彼とまともに話をしていない。

こうなったのも、元ボスがわたしを高く評価するのに対し、彼をわたしの面前で非難することがたびたびあり、この件、彼をいたく傷つけていたのだ。さらに、面子を愛する彼、このところの組織替えで、地位が下がり、仕事の内容も限定され、送り迎えの車も取り上げられるらしい。彼は、彼が愛したプロジェクトにしがみついている、と元ボスがわたしに話した。元ボス、「愛惜 ( ai4xi1 ) 」という言葉を使っていた。愛惜かー、日本では今では死語だろうなー。

来週から、空席だった総経理の椅子に新しい人間がつくことになっている。彼が求めてやまなかったこの椅子、今では遠い彼方となってしまった。ある人曰、彼はここを去る決心をしたという。わたしより若いにもかかわらず、はるかに高齢を感じさせるように見える今日この頃の彼である。

リスペクト、ここで働く人間に今必要なのは、この一言だろう。(ヒロシさん、また愚痴ってしまいました。お許しください。)

[ MEMO: 真夜中に近い昨晩、KTVの歌手から電話が入った。明日の会議に出席したくないのでこれからきて指名してくれという。訳がわからないことをいう。さらにおしゃれしてきてねと。彼女も愛面子、わたしの友人は(友人である。彼女の客ではないのだ。)他のコの客とは違うのよ、というところを見せたかったのだろう。

寝酒が入ったところだったし、一昨日の会席でしこたま飲んだこともあり、出かけたくなかったものの、そこは女性に甘いburikinekoである。ステージ脇で、客のいなくなった席に、店の経理やママさんらと雑談を交わしてきた。彼ら、店の売り上げの話や、あの客がどうのこうのと、その日のあれこれを話していった。幕が下りたあとの、わたしの一番好きなひとときである。 ]

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