[廈門・84日目] 勘弁してくれ!
新しい車と運転手が加わった。わたしたちGM二人に用意されたもの。ところがこの運転手、気さくなのはいいのだが、わたしたちを友人のつもりでいる。
確かに今までの運転手と違う。今では実にいい友人になっている前の運転手、彼、仕事の上でそんなそぶりはいっさい見せない。彼にとって私は上司なのだ。礼儀を心得ている。客を出迎えるにしても丁重。そんな彼を見てきた私たちには、新しい運転手はまさに運ちゃんそのもの。聞くところによると、以前彼は廈門に会社を持っていた日本人のボスの運転手をしていたそうだ。その日本人のボスは彼にどんな教育をしていたのだろうか。どんな会社を開いていたのだろうか。
早朝出迎えの際、着いたら電話をくれといっていた。翌朝、携帯にメールが入った。見てみると今マンションに着いたという内容。おいおい、勘弁してくれ。メールで連絡かよ。
Wednesday, August 30, 2006
Tuesday, August 29, 2006
[廈門通信] 試食会のゲスト
[廈門・83日目] 試食会のゲスト
日曜日に催されたホテルビュッフェの試食会、ゲストがやってきました。廈門本島の大橋を渡った際に建つ集美大学の先生の御家族です。ただ残念ながら食事を楽しめなかったようです。なぜなら、ご一家、朝食はいつも小食。特に子供さんはほとんど口にするものがありませんでした。もったいない!
ご一家がお帰りになった後にやってきたのが我が秘書。遠い親戚の子供さんをつれていました。ママは風邪で出かけられず、休みを取ったとのこと。このお嬢さん、なかなかのおしゃまです。家が裕福なせいか、高級ホテルでの会食にも慣れている。ウェイトレスを実に旨く使っている。ビュッフェですから、自分で食べたいものを取りに行くのが普通です。しかし彼女、ウェイトレスに注文を出すんですね。自分で足を運ぶのではなく、持ってこさせる。小さいときから人の使い方を両親を見て育っている。人様ざまです。
今日から職員全員がこのビュッフェで昼食をとれるようになりました。さて昼食は何でしょう。食べることが唯一の楽しみだけに期待している次第です。
日曜日に催されたホテルビュッフェの試食会、ゲストがやってきました。廈門本島の大橋を渡った際に建つ集美大学の先生の御家族です。ただ残念ながら食事を楽しめなかったようです。なぜなら、ご一家、朝食はいつも小食。特に子供さんはほとんど口にするものがありませんでした。もったいない!
ご一家がお帰りになった後にやってきたのが我が秘書。遠い親戚の子供さんをつれていました。ママは風邪で出かけられず、休みを取ったとのこと。このお嬢さん、なかなかのおしゃまです。家が裕福なせいか、高級ホテルでの会食にも慣れている。ウェイトレスを実に旨く使っている。ビュッフェですから、自分で食べたいものを取りに行くのが普通です。しかし彼女、ウェイトレスに注文を出すんですね。自分で足を運ぶのではなく、持ってこさせる。小さいときから人の使い方を両親を見て育っている。人様ざまです。
今日から職員全員がこのビュッフェで昼食をとれるようになりました。さて昼食は何でしょう。食べることが唯一の楽しみだけに期待している次第です。
Monday, August 28, 2006
[廈門通信] おっと、ネオンが変わってた
[廈門・82日目] おっと、ネオンが変わってた
中国語の授業と予習復習で、夜はひたすらテーブルの前にいたいためか気がつかなかったのです。向かいのホテルのイルミネーションが変わっていました。なぜ気がついたか、ベットに横たわっているとカーテンの色が変化する。何だろうと端を引き寄せ外を眺めて初めて知りました。華やかになりましたね。照明が動くし、七変化するし。眺めるだけで私には関係ないんですけど・・・
仕事場で・・・ わが社、トップのトップが実質的なオーナー。このオーナーが数百億円にも相当するプロジェクトを好き勝手に弄んでいる。このトップのトップに立ち向かおうとしている我がボス、合理性で対抗しようとしている。なぜなら、ボスのボスはこよなく感性を愛しているので、合理性なぞ全く無視することがある。
建設業でのし上がった我がボスは、それが我慢できない。ボスのボスに取り入る人間、我がボスが誹謗中傷すれば、その人間がそれに立ち向かう。体調を崩し、思うように仕事に取り組めないでいる我がボスは、そんな自分が歯がゆくてままならないばかりでなく、周りの人間までもが信じられなくなっている。そんなこんなで私のボスはこのところ猜疑心が強くなっている。巻き込まれる私はたまったものでない。
中国語の授業と予習復習で、夜はひたすらテーブルの前にいたいためか気がつかなかったのです。向かいのホテルのイルミネーションが変わっていました。なぜ気がついたか、ベットに横たわっているとカーテンの色が変化する。何だろうと端を引き寄せ外を眺めて初めて知りました。華やかになりましたね。照明が動くし、七変化するし。眺めるだけで私には関係ないんですけど・・・
仕事場で・・・ わが社、トップのトップが実質的なオーナー。このオーナーが数百億円にも相当するプロジェクトを好き勝手に弄んでいる。このトップのトップに立ち向かおうとしている我がボス、合理性で対抗しようとしている。なぜなら、ボスのボスはこよなく感性を愛しているので、合理性なぞ全く無視することがある。
建設業でのし上がった我がボスは、それが我慢できない。ボスのボスに取り入る人間、我がボスが誹謗中傷すれば、その人間がそれに立ち向かう。体調を崩し、思うように仕事に取り組めないでいる我がボスは、そんな自分が歯がゆくてままならないばかりでなく、周りの人間までもが信じられなくなっている。そんなこんなで私のボスはこのところ猜疑心が強くなっている。巻き込まれる私はたまったものでない。
Sunday, August 27, 2006
[廈門つうしん] 久しぶりに勝間便り
[廈門・81日目] 久しぶりに勝間便り
久しぶりに日本からの写メールが届いた。アトリエのある千葉の勝間での出来事。我が家の畑から我が家のネコたちが大騒ぎしていたと。いってみると、ネココ全員が小動物を取り囲んで攻撃を仕掛けていたと。我が家のネココのうちでも一番臆病な末っ子がかかっていったそうだ。
その時点で小動物がなんなのかは不明。必死で逃げるのをどこかで捕らえたらしい。しばらくして息絶えた彼は道端に横たわっていたそうだ。よく見るとイタチ、それもまだ若いと。知りませんでしたね、イタチが勝間に生息していたとは。丁寧に葬ったとのこと。
もうひとつ。今年は私が廈門に出かけてしまったので、畑には何も植えるものもなかったはず。ところが、やたらとでかいキュウリが実っていたそうだ。昨年植えたキュウリが熟れ、種が地中に残っていたのだろう。味はどうかは記録されていなかった。
それにしても、イタチにしろネコにしろキュウリにしろ、彼らの生命力には驚かされた。廈門に目を向けてみれば、生き残るために権謀術策を張り巡らせる人間の姿に反吐の出る思いを抱きながら、やはり彼らの生命力にも驚愕を覚える次第だ。まだまだ学ばされることは多い。
久しぶりに日本からの写メールが届いた。アトリエのある千葉の勝間での出来事。我が家の畑から我が家のネコたちが大騒ぎしていたと。いってみると、ネココ全員が小動物を取り囲んで攻撃を仕掛けていたと。我が家のネココのうちでも一番臆病な末っ子がかかっていったそうだ。
その時点で小動物がなんなのかは不明。必死で逃げるのをどこかで捕らえたらしい。しばらくして息絶えた彼は道端に横たわっていたそうだ。よく見るとイタチ、それもまだ若いと。知りませんでしたね、イタチが勝間に生息していたとは。丁寧に葬ったとのこと。
もうひとつ。今年は私が廈門に出かけてしまったので、畑には何も植えるものもなかったはず。ところが、やたらとでかいキュウリが実っていたそうだ。昨年植えたキュウリが熟れ、種が地中に残っていたのだろう。味はどうかは記録されていなかった。
それにしても、イタチにしろネコにしろキュウリにしろ、彼らの生命力には驚かされた。廈門に目を向けてみれば、生き残るために権謀術策を張り巡らせる人間の姿に反吐の出る思いを抱きながら、やはり彼らの生命力にも驚愕を覚える次第だ。まだまだ学ばされることは多い。
Saturday, August 26, 2006
[廈門通信] ホテル試食会
[廈門・80日目] ホテル試食会
明日日曜日は開店を控えたホテルの試食会。ガラスドームに覆われた中庭に面するビュッフェが職員の関係者に開放されます。リストが回ってきて、招待客を記入してくださいと催促がきました。誰を招待?当てなぞありません。私の名前だけを記入して差し出しました。
しばらくして、おっと、そういえば知人が廈門にいたっけ、大学時代の友人でラグビー仲間の畏友、shinさんご推薦の知人が。shinさんには不思議な友人があれこれおいでの様子。廈門の知人も、彼の日本留学時代に知り合ったという。私がこちらに来るというので紹介してくれていました。到着後すぐに彼のご自宅を訪れ、ご不便があったら知らせてくださいとのお言葉も。
その後、彼からは何度か会食なぞお誘いの電話がありました。なかなか時間がとれないのと、日曜日は誰とも会わずに過ごしたい、そんなことからお断りしていました。しかし、会食会はいい機会ではありませんか、利用しない手はない。連絡を入れます。知人、即座に同意、ご家族でおいでになることに。
この会食は早朝六時半から十時半まで。知人に何時頃おいでかとお聞きしたところ、七時はいかがかと。おいおいおい!早すぎるぜ。丁重に時間を延ばしていただいた。結果、八時に待ち合わせすることになりました。さて、会食を楽しんでいただけるか、会話は弾むか、ホテルに満足いただけるか・・・
[居間の片隅のジャスミン、中国語で茉莉花 [mo4 li4 hua1] 。先日ボスの秘書夫妻を仲裁した際に購入したものです。蕾だった花も開くことは開く。しかし間をおくことなく落ちてしまう。縁起がよくない。二人の関係もやばいか・・・]
明日日曜日は開店を控えたホテルの試食会。ガラスドームに覆われた中庭に面するビュッフェが職員の関係者に開放されます。リストが回ってきて、招待客を記入してくださいと催促がきました。誰を招待?当てなぞありません。私の名前だけを記入して差し出しました。
しばらくして、おっと、そういえば知人が廈門にいたっけ、大学時代の友人でラグビー仲間の畏友、shinさんご推薦の知人が。shinさんには不思議な友人があれこれおいでの様子。廈門の知人も、彼の日本留学時代に知り合ったという。私がこちらに来るというので紹介してくれていました。到着後すぐに彼のご自宅を訪れ、ご不便があったら知らせてくださいとのお言葉も。
その後、彼からは何度か会食なぞお誘いの電話がありました。なかなか時間がとれないのと、日曜日は誰とも会わずに過ごしたい、そんなことからお断りしていました。しかし、会食会はいい機会ではありませんか、利用しない手はない。連絡を入れます。知人、即座に同意、ご家族でおいでになることに。
この会食は早朝六時半から十時半まで。知人に何時頃おいでかとお聞きしたところ、七時はいかがかと。おいおいおい!早すぎるぜ。丁重に時間を延ばしていただいた。結果、八時に待ち合わせすることになりました。さて、会食を楽しんでいただけるか、会話は弾むか、ホテルに満足いただけるか・・・
[居間の片隅のジャスミン、中国語で茉莉花 [mo4 li4 hua1] 。先日ボスの秘書夫妻を仲裁した際に購入したものです。蕾だった花も開くことは開く。しかし間をおくことなく落ちてしまう。縁起がよくない。二人の関係もやばいか・・・]
Friday, August 25, 2006
[廈門通信] みんな苛立っているのだ!
[廈門・79日目] みんな苛立っているのだ!
ホテル開幕寸前。トップは、工事が、空調が、部屋は問題ないのか、ホテルマンの教育が間に合うかどうか、厨房は動けるのかで、ここ一ヶ月緊張の連続。トップに限らず、誰もが気が立ち、少しのことでも大声を張り上げている。さらに具合の悪いことに、工事部とホテル管理のトップは実に仲が悪くなっている。
ホテル管理のトップは、女性らしく感情を表に出してくる。工事部のトップは、元々仲のよかったホテル管理部のトップの対応をいらだたしく思うようになった。と同時に、ホテル管理を友人の女性に渡そうとしている。対立は頂点にまで。私の事務室は罵声が飛び交う修羅場の様を見せていた。さすがに一段落し、目処がたった今では両者一安心、とりあえず二人は手を結んだようだ。こちらも落ち着いて仕事に専念することができる。
では現場管理者はと言うと、それこそ時間を惜しんで開幕式典に備えて仕事に精を出している。しかし全て順調に進むとは限らない。ある日ある時、事務室でおとなしくデスクに向かっていたときのこと。外でドスンという大きな音。全員がそちらの方を見つめる。私の席からは音の出どころは眺められない。古株のオヤジが大声でスタッフの名を叫ぶ。出入り業者となにやら一悶着あったらしい。「ドスン」は椅子を倒した音なのか、テーブルの上を何かで叩いたのか、私には定かではない。みな苛立っているのだ。
開幕式典まであと十一日、結果を待つことにする。
[写真はマンションから眺めた足下。元々の廟が保存され残っている。傍らには池が。中庭といい、ここはとても落ち着いた環境にある。廟にはネココの姿も見ることができ、日曜日はここにのんびりと座り込むこともある。]
ホテル開幕寸前。トップは、工事が、空調が、部屋は問題ないのか、ホテルマンの教育が間に合うかどうか、厨房は動けるのかで、ここ一ヶ月緊張の連続。トップに限らず、誰もが気が立ち、少しのことでも大声を張り上げている。さらに具合の悪いことに、工事部とホテル管理のトップは実に仲が悪くなっている。
ホテル管理のトップは、女性らしく感情を表に出してくる。工事部のトップは、元々仲のよかったホテル管理部のトップの対応をいらだたしく思うようになった。と同時に、ホテル管理を友人の女性に渡そうとしている。対立は頂点にまで。私の事務室は罵声が飛び交う修羅場の様を見せていた。さすがに一段落し、目処がたった今では両者一安心、とりあえず二人は手を結んだようだ。こちらも落ち着いて仕事に専念することができる。
では現場管理者はと言うと、それこそ時間を惜しんで開幕式典に備えて仕事に精を出している。しかし全て順調に進むとは限らない。ある日ある時、事務室でおとなしくデスクに向かっていたときのこと。外でドスンという大きな音。全員がそちらの方を見つめる。私の席からは音の出どころは眺められない。古株のオヤジが大声でスタッフの名を叫ぶ。出入り業者となにやら一悶着あったらしい。「ドスン」は椅子を倒した音なのか、テーブルの上を何かで叩いたのか、私には定かではない。みな苛立っているのだ。
開幕式典まであと十一日、結果を待つことにする。
[写真はマンションから眺めた足下。元々の廟が保存され残っている。傍らには池が。中庭といい、ここはとても落ち着いた環境にある。廟にはネココの姿も見ることができ、日曜日はここにのんびりと座り込むこともある。]
Thursday, August 24, 2006
[廈門通信] これも仕事のうちか・・・
[廈門・78日目] これも仕事のうちか・・・
忙しいときはやたら忙しいものだ。昨日がそれにあたる。午前と午後と会議がつまり、その間を縫うように事務室に戻る。戻っては書類を整理、また会議室へと足を向ける。それだけならばいいのだが、この会議室、女性が涙を流すことで知られるようになった。しかし今日は観客のはずの私がその涙を受け止めなければならなかった。
会議を中座して事務室に戻るとすぐに、ボスの秘書が飛び込んできた。こらえきれないで嗚咽している。「どうしたんだ!」とわたし。彼女、嗚咽するばかり。外からは後ろ姿しか見られない席に座らせようと促す。と、そのときボスが戻ってきた。私同様、涙を流してきた連中の指定席へと誘う。ここで私の役割は終わり、会議の席へと戻る。
間をおくまでもなく、私の秘書がやってきて「車を手配してほしい。彼女が家に戻るから」。具合の悪い時は悪いもので、みな出払っている。仕方がないので私が連れて帰ることにした。タクシーを捕まえ、車の中で事情を聞く。亭主から電話があり、彼女と○○とが関係があるのではと疑っているという。彼女、亭主に説明してほしいという。内心不安に駆られる。「今までに暴力をふるわれたことは?」。彼女「もしふるったら即離婚!」。これでまず殺傷沙汰はないだろうと彼女の家の中に。別荘地の中の四階建ての一軒家。居間には見当たらない。探しに彼女は上の階へ。「一緒にいこうか?」、彼女うなずく。どこにもいない。使用人が顔を出し、たった今外に出たと。彼女は亭主を捜しに外へ。間をおくまでもなく亭主戻る。彼と私は三度ほど面識がある。米国で二十年間過ごしてきた習慣からか、手を差し出してきて私と握手。彼の顔にも苦悩の跡が。ジョギングをしてきたようで、全身汗いっぱいだ。その汗をぬぐいながら話は始まった。
かなり長い時間彼と話をした。話た内容はよく覚えていないが、我ながらよく冷静に話ができたと思う。理由はどうあれ、夫婦げんかは仲裁のしようがない。二人の話を別々に聞くだけ聞いてそこを離れた。路上で運転手を待つ間、自転車で花を売りに来ていた男からジャスミンを購入する。この花は今日という日の記念の花として育てることにした。今は居間の一角を飾っている。
忙しいときはやたら忙しいものだ。昨日がそれにあたる。午前と午後と会議がつまり、その間を縫うように事務室に戻る。戻っては書類を整理、また会議室へと足を向ける。それだけならばいいのだが、この会議室、女性が涙を流すことで知られるようになった。しかし今日は観客のはずの私がその涙を受け止めなければならなかった。
会議を中座して事務室に戻るとすぐに、ボスの秘書が飛び込んできた。こらえきれないで嗚咽している。「どうしたんだ!」とわたし。彼女、嗚咽するばかり。外からは後ろ姿しか見られない席に座らせようと促す。と、そのときボスが戻ってきた。私同様、涙を流してきた連中の指定席へと誘う。ここで私の役割は終わり、会議の席へと戻る。
間をおくまでもなく、私の秘書がやってきて「車を手配してほしい。彼女が家に戻るから」。具合の悪い時は悪いもので、みな出払っている。仕方がないので私が連れて帰ることにした。タクシーを捕まえ、車の中で事情を聞く。亭主から電話があり、彼女と○○とが関係があるのではと疑っているという。彼女、亭主に説明してほしいという。内心不安に駆られる。「今までに暴力をふるわれたことは?」。彼女「もしふるったら即離婚!」。これでまず殺傷沙汰はないだろうと彼女の家の中に。別荘地の中の四階建ての一軒家。居間には見当たらない。探しに彼女は上の階へ。「一緒にいこうか?」、彼女うなずく。どこにもいない。使用人が顔を出し、たった今外に出たと。彼女は亭主を捜しに外へ。間をおくまでもなく亭主戻る。彼と私は三度ほど面識がある。米国で二十年間過ごしてきた習慣からか、手を差し出してきて私と握手。彼の顔にも苦悩の跡が。ジョギングをしてきたようで、全身汗いっぱいだ。その汗をぬぐいながら話は始まった。
かなり長い時間彼と話をした。話た内容はよく覚えていないが、我ながらよく冷静に話ができたと思う。理由はどうあれ、夫婦げんかは仲裁のしようがない。二人の話を別々に聞くだけ聞いてそこを離れた。路上で運転手を待つ間、自転車で花を売りに来ていた男からジャスミンを購入する。この花は今日という日の記念の花として育てることにした。今は居間の一角を飾っている。
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