「大菩薩峠」は魔界の書か…

私から眠りを奪い、視力を弱らせ、体力を疲弊させる。気がつくと空は薄っすら曙。うーん「大菩薩峠」は魔界の書か!
一から読み返しているこの本、前回からほぼ五年になる。今回は段落ごとにひと呼吸いれることにしている。一昔前の日本語というのは味があるものだ と、感じ入りながら文字を追っている。久しく触れていなかった類の日本語である。ルビを追いながらの再読である。そういえば講談浪曲もこの類だったような 気がする。あれこれ想い起こしながら魔界に入り込んでしまった。
たった今、NHKスペシャルで歌舞伎役者九代目市川中車と父二代目 市川猿翁の記録映画が幕を閉じた。一流の芸事を見せてもらい、日本人であったことがうれしい。