Thursday, January 22, 2009

[台北] 対聯


来週の月曜日、26日は農暦の正月、春節です。ところがここ台北の町なかは春節を迎える感がありません。店先を飾り物で賑う風景がありません。人はみな言います。不景気のせいだ、と。新聞では期待をこめた話は何もありません。むしろ明日はわが身という話題でいっぱいです。さびしい時勢なのです。

大陸では春節の里帰りの話題でいっぱいのようです。それも仕事がなくなったので早めに老郷(故郷)に戻るということだそうです。昨年までは、外国人の私の家も正月飾りでいっぱいになっていました。隣近所の玄関扉には「対聯」 [duìlián] という対句が張り出されていたものでした。

大陸の新聞から。今年卒業する女子大生の書いた対聯の記事がありました。大学の宿舎の自分の部屋の扉に張り出したもののようです。面白かったので紹介します。対聯はこの写真のように扉の左右に張るのが普通です。

右側(上聯)に
「找工作找好工作」 (仕事を探そう、いい仕事を探そー)
左側(下聯)は
「找老公找好老公」 (結婚相手を探そう、いい結婚相手をさがそー)
そして極め付けが扉の上部(横批)に
「哦耶」 [ɔyē] 掛け声のようです。英語でしたら "Yippee!" でしょうか。

昨年の卒業生のうち約100万人の学生がまだ就職できていないといいます。今年の新卒がおおよそ670万人、すごいですねこの数は。不景気、就職難、いい結婚相手がいない。悲痛な叫びがこの対聯に表れていました。しかしそれにしてもこの字は巧いですね。自分で書いたのか、それとも誰かに代筆してもらったのか。中国語圏では字が上手いか下手かはその人を値踏みする代物でした。もちろん日本もそうでした。文化大革命で教育が停滞したからでしょうか、最近字の上手な人を見たことがありませんでしたから、この対聯に書かれた字を見ていたく感動してしまいました。

(追記:090126)"サーチナ"(リンク切れ)によると数字は以下のとおり。 「・・・統計によると、2009年の大卒予定者は611万人で、2008年より9.3%増える見込みである。しかし、2008年に卒業した560万人の大学生のうち、150万人はまだ就職できていないということである。」

[ today's photos ] 对联 [duìlián] is Chinese New Year's poetry, antithetical couplet (written on scrolls, etc.) . When you write a couplet, pay attention to antithetic parallelism and antithesis.
I saw a very funny antithetical couplet on Chinese net-news today. This antithetical couplet was written by a woman student who will graduate soon.
"找工作找好工作" Look for a job to finish looking for a job.
"找老公找好老公" Look for a husband to finish looking for a husband.
"哦耶" Yippee!
It's verry "KAWAYI!".

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