Monday, March 14, 2005

「陰陽五行の教え」ー型の民族 十年後記


森羅万象の一切を、ことごとく陰陽の消長と五行の運行とで説明することができる。中国人はそう考え、国の未来から明日の我が身を陰陽五行の思想に委ねてき た。陰陽は気の二方向、人間呼吸の意味、生命の本源とした。五行は五星と関連づけ、五つの物質に方位、四季、色、音、数字、味覚をあてはめている。陽の原 型文字は易である。易は日月二つの文字が重なって構成されたという伝えがあり、この日月の陰陽が変転して万物を消長させ、事物が変化をきたす。これが易で あるという・・・

[写真:台北で見つけたネオン 中国全土が描かれていた photo:(C)Eiji KITADA]

十年後記を書いていると、その当時のことが目の前に浮かんでくる。東アジアの旅をはじめたのが四十のはじめ、今思うと信じられないくらいにエネルギッシュ に動き回っていた。仕事で入ったお金のほとんどは旅に使われた。次の旅に出たいがために仕事をしていたような気がする。そんなことだから未だにお金には縁 がない。しかし、その分東アジアでの記憶は多く深い。まさに「物より思い出」の時代だった。

時代は移り、アジアの国々も栄枯衰勢を繰り返している。ついこの間まで、台湾での仕事に呼び出され、言い値で仕事をすることができた。今はその面影もな く、代わって大陸の仕事はどうですか?と、話がかかってくる。どちらにしても、十数年前のあの東アジアを深追いした結果だから、ありがたい話である。もし かしたら、「勝間通信」は「上海通信」になっているかも知れない。

No comments: