Monday, January 19, 2009

[台北] 春節前の路地裏風景


あと一週間ほどで旧正月、農暦の春節がはじまります。厦門にいたときは、旧正月は飴と飾り物で家の中がにぎやかになります。元秘書は、子豚の飾り物を部屋の壁という壁に張りまくって帰省していきました。私はこの飾り物が大嫌い、小正月を迎える前に剥がしては元秘書の厳しい眼差しを受けていました。

この週末、私の住む裏町長屋は朝から賑やかな音が聞こえてきます。奥行きの狭い、不法に継ぎ足したバルコニーを行き来しながら、網戸をはずしては路地裏まで運び出しています。網戸の埃を洗い流すためです。ガラスについた塵を拭き取る光景も見受けます。バルコニーにいる姿を見つけては道行くおばさんが声をかけます。台湾語で「チャパーべ?」「チャパー」、「食事した?」「したよー」と。このやり取りは台湾人独特。正月前の風景。私は知りませんが、東京の下町ってこんな感じなのかなと思ったりします。

先週末は、以前蘇州のプロジェクトを一緒にこなした建築家の事務所の忘年会に参加させていただきました。八人もスタッフを抱えています。この不景気、どうですかとお聞きすると、役所の仕事がほとんどなので影響は少ないですよ、と話してくれました。困ったときのお役所ですね。

スカイプを立ち上げていたら、麗江の若造からチャットをせがんできました。彼も春節には家族水入らずで過ごすようです。紡績部門の幹部の方、それにお医者たちも戻ってきます。今は青島でパルプ工場の工事を見ているかつてのKTV仲間も戻ってきます。国外で働く台湾の人たちはみな、この時期だけは国に戻ります。戻らないのは私と元ボスと元々ボスと影のボスぐらいでしょうか。人さまざまな知らせが届きました。

[ today's photos ] 路地を抜けると小さな公園がある。その脇に小さな廟。仕事帰りにこの脇のスーパーに出かけると、若い人からお年寄りまで、神様へお供えを添え、拝み、そして添えた金色の紙幣を手前の専用焼却炉にくべていく。厦門も同じミン南の民俗を持ち合わせているが、廟自体が今では少ないからか、そんな光景は見受けられなかった。しかし商売人の多い町だけに、月に二度、店先にお供えを添え、金紙の紙幣を燃やしていた。

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