Friday, October 26, 2012

台湾・礁溪:水田地帯に計画される町屋形式の高級別荘


昨日、ある計画地を見てほしいというので台湾東部の温泉地・礁溪を訪れる。一帯が水田地帯。その田んぼをつぶして四角いコンクリートの住宅が虫喰いのように建っている。ところどころ、うっそうとした竹林に囲まれた古農家が。覗いてみると、朽ち果てようとしている三合院形式の伝統住宅。有り余る土地に、老夫婦が畑の手入れをしていた。長閑で、水田地帯になじんだ風景。

話は1900坪の水田を埋め立て、600坪強の土地に150坪三戸の別荘にしたいという計画。しかし信じられないことに、道路に対し短冊のように区画、細長い、町屋のような形式で向う三軒両隣を建てようという。

辺りを見回して思い浮かんだのは、塀で囲われた園林(庭園)のなかに瀟洒な建物が配置されているという風景。そう話をすると、台湾人の、土地所有の、財産分与の方法にあわない、買い手がつかないという。解決方法はいろいろあるはずだが、残念なことに聞く耳持たなかった。

海に近く、海風が届き、強い陽射しに味のある空気。久しぶりに胸の中が洗われたものの、次の一歩を踏み出せないデベロッパー。いつもながらの虚しさを味わうほかなかった。

2 comments:

fumanchu said...

あれこれ見ると面白いですね。
御参考
http://www.tcp-ip.or.jp/~ask/urbanism/density/density.html

burikineko said...

これは米国の例ですが、恐ろしい風景です。
ご参考まで: http://bit.ly/RMGLob