Sunday, August 5, 2012

台北: 《桃姐》 如果有1天你老无所依


昨夜香港映画「桃姐」をTV局が放映してくれた。話題作だというのは聞いていたし、夏休み特別番組の一つとして予告も流れていた。土曜日の夜九時、しかしわたしはそのことをすっかり忘れていた。他愛もない内容の番組ばかりでチャンネルをあちこち合わせていたところ劉徳華(アンディ・ラウ)の姿を見つけた。すでに番組開始から十五分を経過していた。なんてこった!

静かに淡々と進むお話。劉徳華(アンディ・ラウ)の幹媽(乳母)桃姐 ディニー・イップ(葉德嫻)が中風で身体が不自由になる。仕事が多忙にもかかわらず、アンディ・ラウは生まれたときから自分の面倒を見てくれた幹媽を、彼女の最後の日まで見守ってあげる。人生のほとんどを劉徳華一家のもとで過ごした幸せな幹媽の一生。監督はそう描いていた。劉徳華と葉德嫻二人共演十作目だそうだ。実に味のある女優さんだ。

話の途中にカメオ出演でツイ・ハーク サモ・ハン・キンポー アンジェラベイビーなど香港映画界の知れた連中がちょこちょこ登場したりするのもアンディ・ラウの顔だろう。

桃姐の身寄りはみな米国に移民、面倒を見てくれる人間は周りには誰もいない。彼女は養老院での療養を選ぶ。日本の養老院を見てくるとその違い、お粗末さ。民間の施設だろうか、ここの経営者が「無限道」などで顔の知れたアンソニー・ウォン(黄秋生)だったりする。お粗末な施設の割には入院している人たちをおおらかに描いているのがいい。

今朝方早速「桃姐」の資料を探してみた。ウィキペディアには「タオさんのしあわせ(原題:桃姐 英:A Simple Life)は、2011年に製作された香港映画。アン・ホイ監督。日本では、2012年の第4回沖縄国際映画祭で上映され、ゴールデンシーサー賞(金石獅子賞)等を受賞」。この秋に一般公開予定だそうだ。

さらに大陸のあるサイトでより詳しく紹介されていた。
《桃姐》 如果有1天你老无所依 (もしある日よりどころを失ったら...)
このタイトルは私には厳しい。こちらの友人が先日私に問いかけた。「この先何かあったら娘さんたちは面倒を見てくれますか?」「私は子供たちに迷惑をかけないよう養老院に入るつもりでいます」。その準備は出来ていますか?

[追記:今日の午後六時半から再放送。ただしもともとの広東語ではなく吹き替えの普通語]

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