Monday, October 27, 2008

[廈門] 悲喜相継-旧租界の無人別荘


シンさんからメールが届いた。「・・・個人的な要望だが、アモイ通信なんだから、中国のあれこれを、少しでも加えておいた方がいい。いいことも、そうでないことも。」と締めくくられていた。確かにご指摘のとおりなのだが、「厦門」にノれないのが今のアタシだ。まだ見ぬ遠いエキゾチックなアラビアの地を思って妄想にふけているほうが精神衛生的にいいのだ。しかしネタはちゃーんと用意しておいたので今日はそこから・・・。

厦門本島の目と鼻の先にある鼓浪嶼(コロンス島)、そこの寂れるに任せた租界時代に建てられた別荘、それがようやく話題になり始めた。

夕食時、料理が出てくるまでの間、店のお嬢さんが雑誌でも何か見ますかと地元の新聞を持ってきた。一寸薄暗く、小さい新聞の文字は老眼鏡をもってしてもハッキリしない。それでも中文字までは読める。ある欄の写真に目が留まった。懐かしい。半年ほど前、シンさんと訪れた鼓浪嶼の町外れに建つ荒れ果てた別荘だった。シンさんと訪れた際に写した写真を引き出してみる。六十年代だろうか、門扉には時代のヒーローの名が描かれた一枚があった。

「・・・住む人のいない建物。持ち主を探すも見当たらない。・・・」
「・・・(戻って来て)修理をしてお住みになりますか?・・・」
「・・・お住みにならないなら、代わってあたしたちが修理をし住みますが、よろしいですか?・・・」
そんな内容らしい。憧れの鼓浪嶼に住む。一寸頑張ればできるかもしれない、そう想わせた記事だった。

住んでみたい。他にも旧市街地の迷路のように入り組んだ路地裏に、戦前建てられた長屋がいくらでもある。しかしあたしが再びここに戻ってきたときには、入り込む余地はなくなっているだろう。

[ MEMO:今日のBuddha Bar ]
ターキッシュ・フォーク・ポップスから"Sen gelmez oldun"。
・<こちら>はインスツルーメントのイージーリスニング。
・それに対して<こちら>はトルコの歌手Gulay
、おばさんがズン!と歌って聴かせる。
・もうひとつの<こちら>は中近東では名を知らぬ人はいないというやはりトルコの女性歌手Sibel Canが歌う。

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