Sunday, October 26, 2008
[廈門] 悲喜相継-"アラビアンナイト"は学習書
アラブという土地があって、アラビア語があって、イスラム世界がある。アラビア語は地中海の南いったいで使われている。イスラム教徒が一番多い国はインドネシアだそうで、しかしアラビア語は話さない。でアラブではない。トルコも同様だ。では"アラビアンナイト"、アラビア語で語り継がれた説話集はどうだ。ヨーロッパでみつかった時には、すでにペルシャ語に翻訳されていたという。語り部のシェヘラザードはペルシャの王妃である。アラビア語だったものが、時代を経て、文化の中心だったペルシャという地に渡り編纂され、語り部にペルシャ人シェヘラザードの登場となってペルシャ語になった。
アタシは"アラビアンナイト"を読んだことがない。カジったことはあるものの、それも子供向けな説話を選んでできた映画や漫画ぐらいのものだ。全体のフレームを知らない。このところアラビアを話題にしていることもあり、知らないわけにはいかないだろうとあれこれ探ってみた。残念なことに、ウェッブからは、本一冊まるまる読むことができなかった。しかし、日本語のWikipediaに、説話の一部がレジュメされていた。
ひとつの説話がいくつもに分けられ、入れ子状態に話が進んだりしている面白い構成になっていた。それに、なんといってもアラブ世界の習俗が分かったような気がして、ホーホーそういうことかー、と得した気分になった。この本はアラブの学習書になる。
内容は、子供向けに"翻訳"されたものと違い、残酷あり淫乱ありが満ちていそうだ。読んでみたくなった。そう思ってイタリア人映画作家、ピエロ・パオロ・パゾニーニの"アラビアンナイト"が思い浮かんだ。しかし見ていない。コミュニストでホモセクシャリストのパゾリーニが解釈した"アラビアンナイト"、観たくなった。
[ MEMO: こちらには「水滸伝」がある。民間伝承されていたお話をまとめたものだ。残酷といえば、ここには人肉を喰わせる峠の茶屋の女将が出てきたりする。しかし、淫乱な描写はない。役人の西門慶が横恋慕して下っ端の妻を掻っ攫う時のことぐらいか。 ]
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