[写真:柚子の王者といわれる麻豆文旦、いただきものです。]
今日は中秋節、旧暦の八月十五夜、月見の日です。なぜか台湾では八十年代半ば頃から、観月より焼肉で家族や仲間と過ごすのが恒例となってきたといいます。わたしもある台湾人からこの焼肉会に誘われました。どうして焼肉?と聞きますと、いやいやそれがコマーシャルにのせられて流行ってしまったもので、と答えが返ってきました。
中秋節には月餅と柚子も主役です。ここ一週間、月餅を人様に贈るため大きな手提げ袋が町を行きかっている風景を目にします。もう一つの主役、台湾の柚子は「桃栗三年柿八年柚子の大馬鹿16年」の柚子と違い、ここではザボンのこと、文旦 [wéndàn] をさします。なかでも麻豆文旦は柚子の王者、日本の柚子と比して大きいですね。そのぶん大味でもあります。しかし季節物です、季節物は元気ものですから体にいい、口にしました。
台湾と違い、厦門ではまだまだ農暦の風習が強く残っていました。十月一日が国慶節でしたが、それよりもみなが楽しみにしていたのは中秋節の博餅(博拼 [bópīn])、あらゆる機会を利用してお碗を囲んでサイズを振る、出目を争い景品を持ち帰る。また紅包 [hóngbāo] (祝儀)が振舞われる。中秋節前は家々から賽子をお碗に投げ入れて予行練習している様が聞こえてきました。
面白いことを知ったのですが、というか常識なのかもしれませんが、「中秋の名月は必ず仏滅になる」んだそうですね。興味をもたれたら一読されるのも秋の夜ながの一興かと。
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