Sunday, November 2, 2008

[廈門] タンゴの復讐 - "Gotan Project - Santa Maria (Del Buen Ayre)"


・おっと、Wikipediaのトップページで中国語の検索が消え、プルダウン・メニューからしかできなくなった。何かあったか。

・Buddha Barからネタを探っていて、あるタンゴ曲をみつけた。ピンと来るところのない曲だったが、そこからリンクを追っていくと、曲・映像ともに秀逸なミュージック・ビデオに出会った。

Buddha Barからではない。しかしMVものの秀作"Gotan Project - Santa Maria (Del Buen Ayre)"。

曲の発表が01年というからかなり以前だ。当時日本でも話題になったときいているが、アタシは知らなかった。米国版"Shall we dance"(04)の、深夜のタンゴレッスンで流れていた曲。ただし、曲の収められているアルバム名は"La revancha del tango"「タンゴの復讐」。タンゴ復権にかけたプロジェクトだと宣言している。甘くない。

Gotan Projectというバンドは、バンドネオン(アコーディオンの一種)に加え、シンセサイザー、ボーカル、肉声の語り、ステージの背景に映像を交えるという実験をしている。この曲はこのMVが彼らのコンセプトすべてを表現しているといっていい。

カット・トリミング・モンタージュの技法は一昔前の実験映画、前衛映画、ヌーベルバーグを思い起こさせる。白黒の画面、ひとけのない大都会の一角、アスファルト・ガラス張りの超高層ビル・タイル張りの歩道、一人で踊る、裸足で踊る、男女で踊る、男と男で踊る、女と女が踊る、離れて踊る、グループで踊る、踊る脇を車が通り過ぎる・・・。「タンゴの復讐」ならではのクリップだ。

ライブ・ツアーの映像 "Triptico"を見ると、シンセサイザー、語りという楽譜にのらない音が加わり、不思議な味を醸し出している。踊りのないタンゴ、演奏で見せる、語りで聴かせるネオ・モダン・タンゴ。これを聴かずしてタンゴを語るな、という意図を感じ取った。

それにしても、タンゴを踊るやつら、みな色っぽいのはなぜだ。

[今日のBuddha Bar]
Gotan Project - Santa Maria (Del Buen Ayre)
mv: http://www.youtube.com/watch?v=tR5rW638DrU
live:http://www.youtube.com/watch?v=XztQJGJX9rk
"・・・このグループは音と映像の融合、エレクトロニックとアコースティックの融合を目的に結成された・・・"、とどこかに紹介されていたが出所を忘れてしまった。

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