Sunday, January 20, 2008

[廈門・589天] 離開 - 二奶(er4nai3)

[離開 li2kai4 ]:(人、物、場所から)離れる。(クラウン中日辞典)

奶(女偏+乃) 、乳の意味。奶奶で乳母、奶酪がチーズで奶油はクリーム、分かり易い。では二奶はというと一寸想像がつかない。二番目の乳母?となると二号さん、今風に言うとなんだろう。ふーん、そうなんだ。じゃ援助交際は?そのまま援助交際。不倫はというと乱倫、辞書には男女関係不正常とも書かれていた。不倫相手は情人。まもなくやってくるバレンタインデー、ここでは情人節という。

二奶の意味を知ったのはわりと最近のことである。友たちと気心の知れた関係になってからだ。友たちの話によると、ここ廈門には二奶と呼ばれる方々が少なくないという。当然古くから使われていた言葉だろうが、友たちが使うときは、言葉の前に「台湾人の」という文字がつく。廈門は特別経済特区、目と鼻の先の台湾から投資を誘導するために開発された町だ。財布いっぱいの札束を持ち込む台湾人と、物価の格差からくる割安感が、多くの二奶(女偏+乃)を生み出したのだろう。彼女たち、単身赴任の台湾人の身の回りの世話を焼いてくれている。

それほど台湾人はオンナが好きかというと、もちろんそんなことはない。なにしろカネがかかるのだから、誰でもできるというわけにはいかない。では中国人の金持ちはどうか、もちろん同様である。ではカネがなければ?小金持ちは内陸に向かうのだそうだ。経済格差が、臨海都市の小金持ちでも彼女たちを抱えることができる。では内陸の小金持ちは?辺境の少数民族。アーそうなんだ。みんな元気だし経済原理を心得ている。日本人にはそう易々とはできないのではないか。だから中国への投資も慎重の上に慎重を期す・・・。いやそんなことはないか、話によると、石材を扱う日本の方々はとてもお好きだというから。

援交も多いらしい。四六時中一緒は煩わしいという方々、時に一緒してくれればそれでいい。カネもそこそこですむ。不倫は?これが実に多いという。アタシも、それらしい場面を何度も目にしている。既婚女性の最大の悩み事は亭主の不倫らしい。かくいうご夫人も同様だというから手に負えない。みなとても元気、活力に溢れている。高度成長期、経済格差、かつて日本人がタイの内陸でハレムを持っていたとかいって騒がれたことがあったが、今の中国、元気なのだ。ただ、タイでハレムを築いた日本人、彼女たちの一族郎党を面倒みただけだといっていたが、アタシはどうもそうだったのではないかと思っている。日本人、酒池肉林となるには食い物が違いすぎる。

ではアタシはどうか。みなが、アタシの身の回りを見るものがいないのは心配だ、とあれこれいってくる。ある現場の男、ある時KTVに連れていった。金は出すからあとはオマエみなの面倒みろと。後日、福州の女性がアルバイトにくる、手元に置いてあげてくれといってきた。お返しのつもりらしい。屁理屈をつけてお断りした。面倒なのだ、脇に誰かいると落ち着かない。すでにそれが習慣になっている。ん、待てよ、援交があるなー・・・。(バキッ!)

つい最近、「喪失北京」という映画がネット上から消えた。かなり扇情的な場面があるからという理由だ(アタシ、そうなる前にダウンロードしております)。モデル上がりのゴシップだらけの女優が演じている。この映画、急速に発展する大都会を舞台に、なだれ込む地方の人間たち、新しい産業と市場、定まらないルール、新と旧。日本の六十年代のテーマだったなー。韓国と台湾が確か八十年代だったか。ルールが定まっていないから、カネさえあれば、何でもOK。中国、今が経済動乱期なのだ。それが実に面白い。去りがたい・・・。

[ MEMO: 高層マンションで埋まったと思ったら、今度は交通系統の整備が進められている。急速の増加する車は今や限界、外地から流入する人間を捌くため、島外に建設中の長距離バスターミナルと直結する高架道路が部屋の目の前で、それも二十四時間態勢で始まっている。なんと騒々しいことか! ]

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