Tuesday, January 15, 2008

[廈門・585天] 離開 - ソフトウェアビジネス

[離開 li2kai4 ]:(人、物、場所から)離れる。(クラウン中日辞典)

七年ほど前のこと。台湾であるプロジェクトに参加した。始まりは簡単、予算オーバーで開発が止まりそうなホテルの計画をどう進めるか、見直し作業である。仕事を進めるうち、CM(コンストラクション・マネジャー)の現場分析資料から、乾式工法のプレファブ化するのが最も有効だとわかった。アタシはデザインは誰がやってもいい、そのためのデザイン・プラットフォーム作りをすればいい、とCMと二人、作業を進めた。

結局、このプロジェクト、デベロッパーの資金が続かず中断されてしまった。このときのデザイン方法、それ以降、CMは地道に進めていた。七年間、台湾の停滞した経済状況もあり、応用問題に進めないでいた。CM、彼はデザインではなく、工程管理、彼の専門分野で小さな仕事に取り組みながら、ミサイルの弾道工学出の男と二人、少しづつ少しづつノウハウをため込んでいった。この方法、社会的にも徐々に認知され始めていった。

CM、頑固である。全てを電脳とネットワーク上で作業するという、かなり強引な方法を採用した。関係する人間、グループ、会社、みなが一つのプラットフォームを使う。全てのリソース、お金、時間がこの上でコントロールされる。時と場所に左右されないプロジェクト・マネージメント・ソフトウェアを構築したのだ。昨年暮れ、台北の彼の会社の会議室で、彼は現在提供している建設会社の現場の状況をパソコン上で見せてくれた。画面の片隅には、リアルタイムで現場が映し出されていた。ひっきりなしに入るメールを、その場その場で返答していく。電話での対応は最小限だという。

ここは開発会社でも建設会社でもデザイン事務所でもない。客が必要とするマネージメント・システムをパーソナライズし、サーバーを貸しているのに過ぎないソフトウェアカンパニーなのだ。固定資産を必要としない身軽な会社なのだ。ん?そういえばアタシが長年お世話になった日本有数のデベロッパーもそんな会社に転身するのだとその昔語っていたっけ。バブル崩壊でガタガタになったとき、トップの決断はフィービジネスに方針を展開すると言ってたっけ。自分では資産を持たず、人の金を有効に運用するお手伝いをするのだと。おかげで今ではライバル会社を引き離し始めているという。

で、アタシの出番は?工程管理に不確実な回答は少ない。科学的合理性みたいなことで解決できる。では企画やデザインは?無から有を生むのってどうするの?みたいなことがついて回る。マニュアルにないことをマニュアル化する、ってこと。目星はついている。あとはできるだけ多くのデザインシートさえ用意できればいいだけだ。

今では、台湾のデザイナーのなかには、優秀で、仕事が速い人間も多い。さらに、その背後には、大陸という途方もなく大きく、人材の宝庫がある。オー、夢はふくらむぞ!アー、時間切れかー。まあいいか、誰かが引き継いでくれればそれでいいのだ。

[ MEMO: 携帯を換えた。最新のノキアだ。中国語版。でどう使うのかって?それが日本語の入力ができるフリーソフトがあるのだ。日本へはそふバンクのシム、なんて必要がなくなった。一台ですべて処理できる。オーうれしいぞ!(古ーいボーダフォン702NKIIでとったらぼけていた。) ]

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