Sunday, June 3, 2007

[廈門・362日] 周りが騒がしい-II

金曜日、部屋の持ち主に電話を入れる。「継続して住むつもり」だというと、いま外地(廈門を出ているという意味)なので後で連絡を入れるという。ものの五分もしないうちに携帯が鳴る。「あそこは値上がりの激しい場所だ。月五千元にしたい」。とうてい払える額ではない。「じゃ別に探しますです」と答え、「あっそっ」で話は終わった。あと十日あまりのうちに新しい部屋を決めなければならない。

で昨日は部屋探し。不動産屋と昼過ぎに部屋見に出かけることにしていた。若き身ごもっている人妻(しつっこいってば!)が同行してくれる。時間前、外は一天俄にかき曇り、ざっと来そう。彼女が降る前に出かけようと電話をかけてきた。

外に出ると、家の前の道路が封鎖されている。市政府建物に通ずるこの道、車の通行を阻止する黄色いテープが街路樹と街路樹に巻き付けられ、人の行き来も煩わしい。さすがに軍服姿は見つけられなかったが、武装警官を乗せた車が辻辻に止まっている。しかし市政府の方向を覗いて見るも、騒がしい様子はない。先日の市政府の声明が功を奏したのか・・・。雨がぽつぽつ着始め、彼女の家まで小走りに向かった。

封鎖された湖濱北路と直行する海岸道路は大渋滞。自宅まで車を運べない連中が、歩道を駐車場がわりにしている。交通整理の警官となにやら言い争っている姿も。雨脚が強まり、彼女の家で時間を潰し、ご亭主と三人して不動産屋へと向かう。運転手は市政府が環境調査を終了する半年後、工事を中止するという話は気休めに過ぎないと話している。周りが騒がしい。

不動産屋のお嬢さんはとても魅力的に見えた。人妻に言わせると、私より胸が小さく痩せていると。笑うと目が大きくなるというとても不思議な女性だった。目を開いて笑うのだ。それとは別に、部屋はどれも家賃が安いものの、私が望む落ち着いて緑の多い環境には今ひとつ。多い車、多い人の姿、多い店舗、でかい建物群、どれもが騒がしかった。短い余生を金を払ってでも安静に暮らすか、それともいざというときのために、百円でも多く金を貯めるべきなのか・・・。

相当に歩き回り二人は疲れた。私も心配だ。一通り見て回り、魅力的なお嬢さんと別れ、一休みしようよと提案すると、人妻実にうれしそうにある店に入った。日本でいえば汁粉屋みたいなところ。なんと彼女、私は(お腹の赤ちゃんと)二人分食べるのだ、といいながら大盛りで三品も注文していた。

[ 写真: 封鎖された道路。実に静かだ。一方新しい住まい探しの場所、車はかくも雑音をはき出しているのかと、今更ながら知らされることになった。 ]

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