Monday, September 11, 2006

[廈門・96日目] 中国式部下対応法

私は日本で大会社に属したことはない。こちら廈門にきて初めて大会社という世界を覗いたことになる。一番の印象は、ヒトとヒトの関係。誰に目を向けて話をするのかということ。昨日まで両手で揉み手していても、今日こちらに向けてくれるか解らない。昔の日本の映画なぞで揉み手する植木ヒロシの姿が思い浮かんだりする。サラリーマン世界は厳しいのだ。

中国人社会の人間関係も同様非常に興味深い。身近なところで我が秘書兼中国語教師を見てみよう。若く元気でおしゃべり好きなことはすでにお話ししたが、この一ヶ月で私はとても疲れてしまった。楽しさと勇気を与えてくれることに感謝するものの、彼女に申し訳ないが、安静と安慰はどんどん遠のいていってしまった。

きのうの日曜日の夕方のこと。彼女から電話でいま市場にいる、魚を買って料理つくるけどどう?飯をどうしようか考えていたところなので一つ返事でOK。つくってくれたのはいいが、その後私のパソコンでフリーのポップスを大音量で聴きまくっている。耐えられずに私は夜景の美しいバルコニーに避難した。何か解らないことがあると大声で私を呼ぶ。「オジーサン、オジーサン」。まいってしまった。

そこで一つの提案を彼女にしてみた。気分転換に話のできる女性を捜してみてもいいかと。すると先ほどまで陽気にため口を叩いていた彼女、突然に自分の立場を強調し始めた。「秘書で、中国語教師で、あなたの娘で、私に代われる人っているの?」。つまり彼女はこれまで私から得ていた利権の一部を失うのを怖れたわけだ。目が真剣になっていた。

かくも中国社会はヒトとヒトの関係を最重視する。すごいですね、怖ろしいですね。教訓:外国人の女性とおつきあいするときは十分ご注意ください。

[近くの街角で見かけた怖ろしい風景。オフィスビルの空調室外機が後付でビルの外壁に取り付けられていた。架台の鉄骨のさびが壁に流れ出しているところもある。いつ落下するやもしれない。]

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