Friday, September 29, 2006

[廈門・114日] 博餅( bo2 bing3 )

このところ廈門の夜は独特の賑わいで華やいでいる。量販店で飛ぶように売れているのが家庭用品やら日常雑貨品。それも大量に購入している。これらの品々が会社やレストランなどに運び込まれ、さいころの出目で勝負を競う「博餅( bo2 bing3 )」という遊びの景品となる。

国慶日に始まり月見の中秋節まで一週間の休暇になる前、老若男女、大人も子供もこの遊びに一喜一憂する。我がマンションの中庭でも博餅大会が開催され、二十ものテーブルに一組十二人、かわりばんこにダイスを振っていく。中国語授業そっちのけで、老師と私、参加してきた。マンションとあって、家族連れがほとんど。六つのさいころの出目で山と積まれた景品を手にしていく。六つというのも初めてだし、さいころの一と四が赤というのも初めて。参加者全員が輪になって代わる代わるさいころを振る。

一位はコーヒーメーカーだったりジューサーだったり。この一位は出目の一番大きいのを出した者が手にできる。一位だけは順番が入れ替わる。私は二位の出目を出したものの、最終的に三位に落ちてトップ賞は手に入らなかった。素朴といえば素朴な賭け事、お金が賭かっていないので、子供もダイスを握って大きなお椀に放り込む。出目の一番大きいのが四つの四と二つの一、隣のテーブルで出たのを見ただけだった。

この遊び、廈門独特な行事らしい。鄭成功時代に始められたという話とか、漢の時代の韓信という武将が兵士の慰みに始めたとか、西太后が脇に積まれた餅の山をみて思いついたとか、いろいろな話を聞かされた。どれが正しいのか解らない。とにもかくにも町中がこの一週間、博餅で賑わっているのだ。

[ 写真: 磁器製のお椀に振り込まれた賽子 ]

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