Thursday, August 24, 2006

[廈門通信] これも仕事のうちか・・・

[廈門・78日目] これも仕事のうちか・・・
忙しいときはやたら忙しいものだ。昨日がそれにあたる。午前と午後と会議がつまり、その間を縫うように事務室に戻る。戻っては書類を整理、また会議室へと足を向ける。それだけならばいいのだが、この会議室、女性が涙を流すことで知られるようになった。しかし今日は観客のはずの私がその涙を受け止めなければならなかった。

会議を中座して事務室に戻るとすぐに、ボスの秘書が飛び込んできた。こらえきれないで嗚咽している。「どうしたんだ!」とわたし。彼女、嗚咽するばかり。外からは後ろ姿しか見られない席に座らせようと促す。と、そのときボスが戻ってきた。私同様、涙を流してきた連中の指定席へと誘う。ここで私の役割は終わり、会議の席へと戻る。

間をおくまでもなく、私の秘書がやってきて「車を手配してほしい。彼女が家に戻るから」。具合の悪い時は悪いもので、みな出払っている。仕方がないので私が連れて帰ることにした。タクシーを捕まえ、車の中で事情を聞く。亭主から電話があり、彼女と○○とが関係があるのではと疑っているという。彼女、亭主に説明してほしいという。内心不安に駆られる。「今までに暴力をふるわれたことは?」。彼女「もしふるったら即離婚!」。これでまず殺傷沙汰はないだろうと彼女の家の中に。別荘地の中の四階建ての一軒家。居間には見当たらない。探しに彼女は上の階へ。「一緒にいこうか?」、彼女うなずく。どこにもいない。使用人が顔を出し、たった今外に出たと。彼女は亭主を捜しに外へ。間をおくまでもなく亭主戻る。彼と私は三度ほど面識がある。米国で二十年間過ごしてきた習慣からか、手を差し出してきて私と握手。彼の顔にも苦悩の跡が。ジョギングをしてきたようで、全身汗いっぱいだ。その汗をぬぐいながら話は始まった。

かなり長い時間彼と話をした。話た内容はよく覚えていないが、我ながらよく冷静に話ができたと思う。理由はどうあれ、夫婦げんかは仲裁のしようがない。二人の話を別々に聞くだけ聞いてそこを離れた。路上で運転手を待つ間、自転車で花を売りに来ていた男からジャスミンを購入する。この花は今日という日の記念の花として育てることにした。今は居間の一角を飾っている。

No comments: