Saturday, July 1, 2006

[厦門通信] 突然に石工工場

[廈門・24日目] 先日お話しした、発注した石の彫刻ができあがったというので出かけたときの話です。廈門から車で海岸沿いを北に約1時間半、石の彫刻で飾られた町に連れて行かれました。

恵安という石の産地で、生業は石の加工。高速道路を降り、だだっ広い道路を海岸に向かったところにあります。当日は快晴、雲一つ無い。海風が気持ちいいのです。同行した人は大の暑さ嫌い、待ち合わせの時間にも車から降りようとしません。薄暗い事務所よりどんなにか爽快だというのにです。

石工工場で制作中の作品を確認し、手直し部分を指摘し、工場の人間からどうせならここの記念公園を訪れてはといわれ、接待が始まります。

この公園、崇武古城と名付けられています。泉州湾の北岸、台湾本島に一番近い場所だそうです。我々一行、八人乗りのカートに乗って城跡を巡っていきました。運転手とガイドがつきます。二人とも女性。変わった衣装を身にまとっています。黒のパンツ、派手な模様で飾られた、身にぴったりの短い上着、重くこれも鮮やかな刺繍の入った帽子が目を引きました。

この女性たち、恵安女といわれ、働き者として有名で、朝から晩まで黙々と動き回る。実際、道路脇で肉体労働に従事していた姿も目にしました。結婚すると短い上着がさらに短くなり、ヘソ出しになる、そんなことでも有名とか。我々についたガイド、とてもかわゆい。残念ながら結婚していないのでおへそは見られませんでした。腰には銀線のベルトが、肩からポシェットが。帽子は日よけのほかに、帽子の裏に貴重品を隠しておくポケット縫いつけられ、最も大切な人の写真もピンナップされるそうです。彼女の場合、自分の写真がとめられていました。

この辺り、明の時代、日本の海賊が荒らし回ったとか、記憶の定かではない私は、彼女にここの教科書おかしいよと反論したりしました。そんな日本人を、彼女、別れ際に笑顔と手を振って答えてくれたのです。日中友好。ニコニコ。

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